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犬にとって危険な植物たち ~危険!犬に食べさせてはいけない植物 2~

 その他、中毒を起こす植物たちの種類

特に、ユリ科、ナス科、バラ科、ツツジ科、トウダイグサ科、キンポウゲ科、ヒガンバナ科の植物は注意が必要です。
毒性の高い部分は葉、球根、茎、樹液などさまざまあります。
中毒を起こす植物の種類とその症状について、身近でよく見かける植物を中心にご紹介します。

【 ナス科 】

〈 ホウズキ 〉
未熟な果実や葉、根に毒性があり、嘔吐・下痢・腹痛・頭痛・血圧低下・呼吸困難などの症状を引き起こします。
ペットへの健康被害の報告もされています。
他、ブルンフェルシア など

【 バラ科 】

〈 ビワ 〉
未熟果の果肉や種に毒性があります。
少量を口にしても大きな問題はありませんが、大量に摂取すると脱力感や嘔吐、痙攣・呼吸困難などを引き起こします。
ペットへの健康被害の報告もされています。

〈 ジューンベリー 〉
全株、特に葉に強い毒性があります。
摂取すると、多量のよだれや呼吸困難引き起こします。
また、心血管虚脱から死に至ることもあります。

【 ツツジ科 】

〈 ツツジ・シャクナゲ 〉
全株、特に、葉と花蜜に強い毒性があります。
誤って口に入れると、嘔吐・下痢・腹痛、めまいや血圧低下を引き起こすこともあります。
ペットへの健康被害の報告もされています。
他、アメリカイワナンテン・アザレア など

【 キンポウゲ科 】

〈 クリスマスローズ 〉
全草、特に根と根茎に毒性があり、嘔吐・下痢・不整脈・血圧低下・心臓マヒなどの症状を引き起こします。
ガーデニングで人気のある植物ですが、有毒植物であることを自覚して栽培しましょう。
他、ラナンキュラス・フクジュソウ・トリカブト など

〈 その他身近な植物たち 〉
カーネーション・ミント・カスミソウ・キキョウ
ポインセチア・ソテツ・イチイ・フジ
ポトス・カラー・イヌサフラン・ポトス
など。

〈 アジサイ 〉
アジサイには、牛を殺すだけの猛毒があります。
全株、特に、つぼみ・葉・根に毒性が強く、過呼吸、ふらつき歩行、麻痺、痙攣などを引き起こします。

〈 アサガオ 〉
アサガオの種は生薬に使われていますが、犬にとっては毒性が強く、下痢や嘔吐に加えて、血圧低下を引き起こします。

【 木類 】

〈 キョウチクトウ 〉
常緑の高木で成長も早いため、生け垣などに使われます。
毒性がかなり強く、剪定をする職人さんが作業の後に調子が悪くなるという話もあります。
植物全体に毒性があり、腹痛・嘔吐・よだれ、昏睡になることも。

〈 アセビ 〉
『馬酔木』
「馬が酔っぱらう木」とかくアセビ。
文字通り、葉を馬が食べると酔っぱらいふらつく様になる木という意味から付けられた名前です。
葉を煎じて殺虫剤にできる程の毒性があり、葉・幹・樹皮・花、すべてに腹痛、下痢、嘔吐、神経麻痺、呼吸麻痺などの中毒症状を起こします。

〈 ロウバイ 〉
花が少ない冬の終わりに咲き始めるロウバイ。
花が散った後の実に毒性があります。
木の実を好んで食べる犬は、特に注意が必要です。

〈 ナンテン 〉
「難を転ずる」といわれるナンテンは、葉と実に強い毒性があります。
犬が食べると運動失調、発作、呼吸不全、昏睡などを引き起こし、命を落とすこともあります。

《 薬と毒は、紙一重 》
ナンテンの葉は、南天葉といって胃や咳、解熱等の効果があるそうです。
ごく少量ですが、葉には猛毒のシアン化水素も含まれており、食品の防腐作用があるため、お正月のお節などに入れられるそうです。
実には、知覚や運動神経の麻痺が起こるアルカロイド系の毒が含まれ、色々良い効能もあるそうですが、専門家でなければ扱うことはできません。
料理の飾りや庭先に栽培されていることの低木です。
台所や食卓・庭先のナンテンに気を付けましょう。

このように、とても身近に毒性のある植物があります。
気づかず被害にあってしまうことがないように、正しい知識と情報を身につけておきたですね。
ガーデニングで人気のある植物たちも多いので、植えるときは、ペットや子供が触れないように、有毒植物であることを自覚して栽培しましょう。

参考書籍:
著/土橋豊博士(農学)
人もペットも気を付けたい 園芸有毒植物図鑑

犬にとって危険な植物たち ~危険!犬に食べさせてはいけない植物~

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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