トラブル

新型コロナウイルスに感染した人が住んでいる住居に入る時の注意 「ペットの取り扱いを注意する理由」

世界各国で新型コロナウィルス対策が緩和へ向かう中、流行第2波への危機感が強まってきています。

今回の世界の動物事情は、万が一、新型コロナウイルス感染した家族の犬や猫を保護したり預かるような状況になったときに気を付けることを、動物虐待や違法行為などに関する「獣医法医学」を修了した認定法医学獣医師であり、アメリカ在住の現役臨床獣医師、シェルターメディシンでもある西山ゆう子さんにうかがいました。

GORON 吉川奈美紀


西山ゆう子さんの情報サイトより(2020年6月1日)
https://yukonishiyama.com/covid19-enter-home-pet/

犬・猫といったペットを飼育されている飼い主が、新型コロナウイルスに感染してしまうことがあると思います。
例えば、飼い主が入院している間、動物のお世話をするために、住居に入ることは、どうなのか。どこまで安全なのか。
具体的には、どのような防具を、どこまで着用するべきなのか。
今日は、そのお話をします。

《 はじめに 気を付けること 》
これは、飼い主様が新型コロナに感染し、その家に犬・猫といった生きたペットがいる、という場合のお話です。
ペットなどの生物がいない場合に、その家に入ることについては、厚生省や保健所などの指示に従ってください。

ここでは、アメリカのCDC(米国疾病予防管理センター)、AVMA (米国獣医師会)、LA County Public health (ロサンゼルス郡公衆衛生局)など、複数の米国の公的機関が発表している情報をもとに、さらに、獣医師としての私の意見を加えて、まとめてみました。

あくまでも、アメリカを中心とした情報です。
日本に住まわれている皆さんが、実際に決断をする時は、管轄の保健所、あるいは厚生省や、地方獣医師会にご相談いただくよう、お願いいたします。

ペットを飼っている飼い主が、新型コロナに感染した場合。
なぜ、ペットがいるその家に入るのを、気を付けなくてはならないのか。

新型コロナウイルスは、基本、人から人へ伝染するものです。
よって、感染予防のためには、感染者との接触を避け、どうしても接触しなくてはならない時は、感染予防の防具を着装します。

新型コロナウイルスは、感染した人間が去った後も、環境中に残存します。
いくつかの報告が出ていますが、空気中に3時間くらい、ダンボールの表面は24時間、プラスチックやステンレスには2~3日、残存していると報告されています。
しかし、これは、あくまでも、生きた犬や猫がいない環境のことです。

今までのいくつかの報告や研究によると、新型コロナウイルスは、犬や猫の鼻や気道の中で生存することが分かっています。

おそらく、感染した飼い主と、濃厚接触することにより、犬や猫に、ウイルスがうつると想像されます。
しかし、実際にどのくらいの割合で、人からペットにウイルスがうつるのか、まだ判明していません。
また、犬よりも猫のほうが、感染しやすいという報告も出ています。
いずれにしても、ほとんどの犬・猫は、飼い主からウイルスをもらっても、ほとんどが無症状であると考えられています。
犬・猫が、新型コロナウイルスに感染して死亡した例は、今まで報告されていません。

そして、犬や猫の鼻にうつったコロナウイルスが、新たに他の人に感染させるという事実は、まだ確認されていません。

しかし、ペットの鼻・気道にウイルスが、一定時間いる以上、そこから人に感染することもありうるだろう、と懸念しています。
そして、その可能性もあるということで、万全の予防対策をしましょう、という考えです。

以上のことより、新型コロナに感染した飼い主さんと接触したペットがいる住居に、何等かの理由で入らなくてはならない場合は、自分が感染しないよう、ペットの取り扱いを十分に気を付けなくてはなりません。

次回へつづく >>

 

新型コロナウイルスに感染した人が住んでいる住居に入る時の注意

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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