犬と暮らしていたご家族が、新たに6ヶ月齢のシュナウザーを家族にむかえました。
6ヶ月のパピーは、もちろん元気いっぱい!
部屋中をかけ回り、先住犬が寝ている上に飛び乗り、ママとの間にグイグイはいり先住犬を押しのける、、、
少々怒られてもへこたれないパピーに、ストレスを感じ始めてしまった先住犬。
先住犬が、ストレスによる行動をするようになったことをきっかけに、パピーをトレーニングすることになりました。
トレーニングの課題は、2つ。
まず、「クレート」「トイレ」「散歩」トレーニングやコマンドを通して我慢することを覚えるなどの基本トレーニング。
そして、他犬と関わりを持てるように、社会性を育むトレーニング。
この2つを目的として、1ヶ月間の預かりトレーニングをスタートしました。
覚えがとても早いパピーは、乾いたスポンジがどんどん水分を吸い込むように学んでいきます。
逆を言えば「いいことも・よくないことも」すぐ覚えてしまうのがパピーです。
きっちり怒ってくれる先輩犬たちとの関わりをもつことで、コミュニケーションや遊びのさじ加減、時には我慢をすることを身を以て経験で学んでいきます。
そして、こうした学びから「相手」がいることを知っていくのです。
愛犬を一定期間預けるトレーニングは、家族にとってメンタル的にハードルが高く、パピーや若齢期であればなおさら二の足を踏んでしまいます。
ひとりの飼い主として、よく分かります。
それでも早期に正しい社会化や教育をすることが、愛犬の10年先に繫がっていくのです。
今回、ご家族の決断が早かった。
飼い主が、犬という生き物と教育(トレーニング)の必要性に理解があることが大きなポイントでした。
人と犬たちとが互いに心地よく過ごせる環境をスムーズに整えることができました。
沢山のことを吸収して自宅に戻ったパピーは、先住犬と適度な距離感の中、お互いに気持ち良く暮らせるようになっています。
飼い主の意識が大切であることを改めて実感した事例。
きっと日本人の気質なのでしょう、時に、犬という動物の見方や意識にかたよりを感じることがあります。
そうしたかたよりが変化することで、人も犬も社会の中でもっと楽しく暮らせるようになれることがたくさんあります。
必要であれば、、、ドッグトレーナーがその変化をつくる役割を担っていければと考えています。