16歳を過ぎたシニア犬の通院の際、フローリングの床が滑るので毎回足裏の毛のカットをしていただいています。
つい先日看護師さんから「足裏がシニアの肉球になってきましたね。」と言われ、よくよく愛犬の足裏を触ってみると、肉球がかなり柔らかくなっていることに気づきました。
滑らないように配慮はしてきたものの、肉球の柔らかさまで気にしていませんでした。
パピーの肉球をプニプニと表現するなら、我が家のシニア犬の足裏はブニョブニョという感じ。
この機会に、愛犬家ならきっと癒しの部位である肉球についてまとめてみました。
犬の肉球の役割
肉球は、犬の全体重を支え、地面と接触して刺激を受ける部位ですので、靴を履く人間と違い過酷な環境の下にあります。
夏場は、日中の強い日差しで暑くなったアスファルトの熱が残っているので、夕方の散歩の際は地面の温度に気を付けている飼い主さんも多いはず。
犬の肉球は、角質層という硬くなる組織の皮膚でおおわれていて表面には毛が生えておらず、その奥は、厚みのある弾力性のある組織と柔らかい脂肪組織でできています。
一番外側の表皮と言われる部分は、発達した乳頭という突起状のでこぼこしたちょっとざらっとするような感触で覆われています。
このでこぼこのおかげで、地面との摩擦が生み出されて、走っていても急に止まったり方向転換することができるわけです。
我が家の6歳の犬の肉球はまさにこの感触で、スピードを出して走っていても、ぴたっと止まることができ肉球をうまく使っていることが分かります。
日々の暮らしはもちろん、運動の時にも必要不可欠なのが肉球です。
加齢による犬の足裏の変化
ドッグランなどで走ることも無くなり、毎日の散歩の距離が年々短くなってきた我が家のシニア犬。
日中も部屋の中で動き回ることもなくベッドで寝ている時間が長くなりました。
それだけ足裏への刺激も減っているので角質層が固くなることもなく、柔らかい肉球へと変化してきたようです。
シニアになると肉球がガサガサになると聞いたことはありましたが、反対にこんなに柔らかくなるとは思いませんでした。
柔らかくなっても、引き続き肉球を使うことは忘れていません。
犬は、足裏の肉球の感触でトイレの場所を覚えます。
室内で生活している犬の場合は、トイレシートの感触を覚え、シートの敷いてあるところがトイレであると認識します。
我が家の犬たちのトイレは、完全外派です。
シニアになった愛犬は、すでに耳がほとんど聞こえず、視力もほとんど残っていません。
それでも散歩の時にアスファルトの上ではなく、砂利や草の生えているところで足裏の感触が変わったことを確認してから用を足します。
これは毎日の散歩コースに限らず、お出かけした先でも見られる行動です。
歩きやすくするために
犬にとって、身体を支えたり、運動や日々の暮らしに不可欠な肉球。
シニア犬にとっても、引き続き大切な肉球をうまく使って生活してもらうためにケガやガサガサにならないようクリームで保護するなど、ケアは日常的に行いましょう。
また、筋力が衰えて滑りやすくなる足のサポートのために、足裏の毛のカットと合わせ、以前も紹介した足裏シールを活用し、転んだりして足を痛めることのないよう気をつけてあげたいですね。