お悩みグセ解消エクササイズ
7時間目「自分のウンチを食べる」
里見 潤 (ドッグコーチ)
自分のウンチを食べる・・・
人間では考えられませんが、犬にとっては異常行動ではありません。
母犬は、仔犬の肛門を舐めて排泄を促し、寝床を汚さないためにそのまま食べて処理をします。
ペットショップで見かける仔犬のゲージでは、ウンチをすぐに片付けられないことがあります。仔犬にとって、暖かい湯気と強い匂いのある出たての糞はとても刺激的です。興味から始まり、咥えて食べてみたことをきっかけに糞を食べることが習慣化し、癖になることもあります。
糞を食べるなんて汚い、考えられない、治さないと!
そう考える飼い主も多くいますが、やめさせようとすればするほどうまくいかないもの。食糞対応は、100%を求めるのではなく、上手に管理することで食べれない習慣を作る方が近道です。
気付いたら食べられていた・・・
食糞で悩む飼い主からよく聞きます。
いつ排便をしやすいのかを知っていれば、「食べられない管理」もしやすくなります。起きた後、運動した後、ご飯を食べた後などは、比較的多くの仔が排便しやすいタイミングです。
愛犬の排便サイクルを観察し、そのタイミングを把握しましょう。
イヌは、囲まれた狭い場所に居ると落ち着きやすい習性があります。
ハウストレーニングをして、安心して寝れる場所を作りましょう。
ハウスを使うことで、朝は起きてからトイレをする生活習慣がつきます。
6~8時間寝た後、起きて動き出せば膀胱や腸の活動が活発になり、排尿・排便が促しやすくなります。
※コマンドエクササイズ「ハウストレーニング」https://goron.co/archives/218参照。
1.トイレトレーの近くにトイレットペーパー
飼い主が普段いる場所にトリーツが入ったタッパーを置く
2.排便サインが始まったらさりげなくタッパーを持つ
注意:まだ音は鳴らさない
3.排便が出終わった瞬間、タッパーを軽く振って音を鳴らす
愛犬の気持ちが、便ではなく飼い主に向きます
4.近づいてきたら誉め、トリーツをあげる
5.ゆっくりとシートに移動。便を慌てずに処理する
6.無事取れたら、最後にもう一つトリーツをあげる
◎便を処理している時に愛犬が食べようと来る場合
愛犬の鼻先にスッと手を入れ壁を作り止めます。
目の前にパッと手が出てくるとイヌはハッと止まりやすいのです。イヌの動きを止めて慌てずに処理をします。
イヌに食べられまいと、人が慌てて急ぐとイヌも慌て、取られまいと余計に急いで食べようとします。
糞取り競走にはしないことが成功のポイントです。
食べられてもイヌ自身の便。健康被害はなく、よくあるイヌの行動のひとつです。
「食べられてもいいや、次頑張れば・・」くらいの心のゆとりがある方が、慌てずイライラしないため、逆に食べられない習慣作りに繋がります。
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