秋から冬に向けての乾燥対策をしてあげると、寒い冬に病気になりにくくなると言われています。
今回は、立冬を境に必要になる冬のケアの前にしておきたい、秋にしてほしいケア「肺」のお話です。
東洋医学からみた「肺」
東洋医学では、西洋医学でいう肺だけでなく、呼吸器系全てとなんと皮膚も含めて「肺」とされています。
その「肺」の働きは4つ
* 呼吸
* 体中に水分を届ける
* 体温調節
* 免疫機能…外からの病気を寄せ付けない
「肺」を潤す事は、美肌にも繋がります。
「肺」が乾いていたり弱い子は、皮膚が乾燥気味で痒みが出やすい傾向にあります。
「肺」の弱いコに現れる症状とは?
・ 声が小さい、出ない
・ 顔に浮腫みがある
・ 涙、鼻水が出ている
・ 便秘、下痢
他にも
・ とても大人しい
・ 走るのが下手
犬なのに運動神経が悪いなど「え?性格でしょ?」と思われる部分にも現れてきます。
よって、マッサージで皮膚のケアをしたり、肺を元気にすることで、本来の体を取り戻してスーパーアスリートドッグになれることもあるかも!!!
ちなみに「涙」と「鼻水」について、
* 透明な水のような場合
→ 体が冷えています → 『温めましょう』
* 色が付いている、やけている場合
→ 熱がこもっています → 『冷やしましょう』
浮腫みのお話は、別の機会に。
実は、浮腫んでるコってとても多いんですって。
また、「肺」は悲しみの感情にとても影響されます。
我が家の小珠も、大好きだった同居犬の小梅が虹の橋を渡った年の冬に咳が止まらなくなり「気管虚脱」の診断を受けました。
幸い食養生で肺を潤した事で治りましたが、飼い主の感情もかなり影響したのではないかと思います。
もし、悲しい事があった時は、ワンコ達はもちろん、ご家族全員で肺養生してあげると良いと思います。
さてさて!しんみりしてしまいましたが、美味しいレシピのご紹介です。
** ワンコ薬膳レシピ紹介 **
薬膳では潤す薬効を持つ食材の色は「白」
今回はあれも白!これも白!鮭のピンクと卵の黄身が彩りな
《 秋鮭の潤潤でウフフな肺養生ご飯 》
〈 材料 〉
・鮭 40g(無塩)
・卵 1/4個(Sサイズの卵なら1/2個)
・大根 10g
・蓮根 10g
・里芋 10g
・山芋 10g
・ごはん 20g
※グラム数は、我が家の愛犬小珠(体重4.4kg)を基準にしています。
(ワンコの手作りご飯1食の量は、そのワンコの頭の大きさ1つ分です。それを目安に年齢や体調によって調整をしてください。)
〈 手順 1 〉 下ごしらえ
卵を茹でて殻を剥き切っておく。
鮭は、骨を取っておく(火を通すととりやすい)
野菜は皮を剥き「うちの子の食べやすいサイズ」に切っておく。
〈 手順 2 〉
全ての野菜を鍋に入れ、具材が隠れる位の水で煮る。
〈 手順 3 〉
野菜に火が通ったらご飯を加える。
*鮭が生の場合は、ここで一緒に煮てください。
〈 手順 4 〉
ご飯が柔らかくなり、生の鮭にしっかり火が通ったことを確認して火を止め、冷まします。
〈 手順 5 〉
ゆで卵と一緒に盛り付けて出来上がり。
*加熱済みの鮭を使う場合は、ここで一緒に盛り付けます。
薬膳豆知識
「鮭」は
お腹を温め、消化機能促進!水分代謝を良くしてくれるので、浮腫みに効果あり。
人間の場合は風邪を引きやすい人に◎
「卵」は
身近なスーパーフード!五臓全部に効いちゃいます。
喉の熱を取り、声が出るようにしてくれます。
血を作り、心も補ってくれます。怖がりさんな子に◎
「大根」は
気の巡りをよくしてくれます。
咳を止め、熱による痰を取り除きます。
消化促進、お腹の熱にも◎
「蓮根」は
熱を取り除き、体を潤してくれます。
血の滞りを解消してくれます。
「里芋」は
消化機能を助け、体を強くしてくれます。
「固まりを消す」と言われてますので、腫れ、腫瘍、浮腫みに効果があると言われています。
「山芋」は
消化器系の虚弱を補ってくれます。
体を潤しながら浮腫みを解消してくれます。
一年中オススメしたい食材です!
「ごはん (白米)」は
実は、こちらもパワーフード。
お腹を強くして調和をもたらします。
イライラを取り除き、喉の渇きを止めてくれます。
食欲の秋!乾燥の秋!
白い食材で体を潤して、余分なお水をしっかり流して出して、寒い冬に備えて下さいね。