前回は、犬の入手先についてお話してきました。入手先には、ブリーダー、ショップ、動物保護施設があり、それぞれ利点も欠点もありました。
ブリーダーやショップでは、過度な商業主義ではなく、犬の社会化にまじめに取り組んでいる業者を選ぶことが大切ということでした。また、里親の出現を待ち続けている犬たちがおり、数日後には殺処分という厳しい現実が待っている、こんな犬たちについてのお話もしました。
さて、今回は、「犬を迎えましょう」のテーマでお話します。いよいよ、わんちゃんのお迎えです。項目番号は、前回までの番号を引き継いでいます。
6.必要なものを用意する
初日に必要な用品を揃えます。
成犬になった時のサイズに合わせたクレート(家)、トイレ、トイレシート、玩具(様々な感触の物を、最低10個程度必要です。)、食器(フード用、水用)、フードなど、下記のリストを参考に準備してください。
フードは今まで与えていた物と同じ物を用意します。
あると便利、グッズリスト
- ベッド
- ケージ、クレート(家)
- サークル(行動範囲を仕切り、いたずらや事故を防ぐ)
- トイレシート
- カラーやハーネス
- リード(お散歩デビューにむけて練習用)
- キャリーバッグ
- 玩具(かじるもの、遊ぶもの)
- フードボウル(安定感のあるもの)
- 水飲み用ボウル・給水器
- ブラシ・コーム
- 爪切り
- 歯ブラシ(小さい頃から慣れさせる)
- 消臭スプレー
- ビターアップル(噛まれたくないものに吹きかける苦い味のスプレー)
7.犬を迎えるための部屋づくりをする
犬が入っても良い場所、悪い場所を家族で話しあいましょう。ルールが家族によって異なると、犬のしつけに一貫性がなくなり、犬も困ってしまいます。一定のルールが決まったら、入ってはいけない場所には柵をつける等の処置をしましょう。
クレートスペース、トイレ等を配置します。人の出入りの多い場所ではなく、犬が落ち着ける場所を選びましょう。また、トイレ中は、犬は凝視されるのを嫌がります。ゆっくりできる場所に置いてあげましょう。はじめのうちは、子犬の生活スペースをサークルで囲んで、トイレのしつけも同時に行います。
床には物を極力置かないように片付けます。生活雑貨やガム、犬にとって毒性のある植物にも注意しましょう。
電気コードは、犬が噛んで感電しないように、近づけないようにするか、プラスティックカバー等で保護しましょう。コンセントやリモコン、携帯なども同様に犬が近づけないように注意してください。
フローリングの場合は床に滑り止めを塗ったりカーペットを敷き、犬が滑って股関節を悪くしないように気をつけます。
犬の玩具は飼い主さんが管理します。初めて使う玩具は、飼い主が見ていないときには放置せず、子犬に危険がないかを見守りましょう。
8.犬を迎える
入手先から、子犬が親しんだ匂いの付いたタオルや玩具なども一緒にもらってください。
嬉しくてかまいたい気持ちはわかりますが、子犬と一通りの自己紹介を済ませたらベット(クレート)に案内して休ませてあげてください。子犬は平均的に1日16から18時間くらいは眠ります。
ようこそ、今日からあなたは、わが家の一員です!
その後は、
- 食事をあげてみる(これまでと同じものにしてください。急に替えるとおなかを壊します)
- トイレに誘導する
- 体を触り、日常のケアや病院の診察に備える
- 周囲の物、音、人、環境などに慣らす
など、徐々に生活に、飼い主に、環境に慣らせていきましょう。