前回は、犬を迎えるにあたり、用意すべきものや部屋づくりなどについて、お話してきました。
今回は、犬を迎えてはじめて行う「しつけと義務」についてお話します。(項目番号は前回を引き継いでいます。)
9.しつけを開始する
子犬を迎え入れたら、できるだけ早い時期にしつけを開始しましょう。
子犬は新しいことへの吸収も早く、三つ子の魂百までというように、この時期どう過ごすかで今後が大きく左右されます。「まだ早いかな?」「本当に必要かしら?」「一体どんな事をするのかな?」と思ったら、迷わずドッグトレーナーに連絡を取り、質問をしてみましょう。子犬トレーニングでは、犬の育て方・しつけ方以外にも健康管理の方法や去勢・避妊の相談やフードの選び方等の情報も得られます。
また、犬を迎える前に、犬を迎えるに当たって不安なことや質問などを、ドッグトレーナーにぶつけてみても良いでしょう。実際に、飼い主になる前に私に連絡をくださる方が、何人かいましたが、みなさんとても意識の高い方ばかりでした。
獣医さんや犬の保育園などで開催されているパピーパーティに参加することも、しつけにとても有効です。
いったん悪い癖がつくと、それを直すのに悪い癖がついていた期間の3倍の時間が必要と言われています。人に飛びつく、唸る、庭の穴を掘る、吠えるといった将来起こりうる問題行動を、この時期に適切にしつけを行うことで、回避することができます。
10.犬を飼うにあたってしなくてはいけない義務
生後91日以上経過した犬の所有者には、犬の登録が法律で義務づけられています。登録は、生涯に1回です。各地域の保健所生活衛生課生活衛生係にお問い合わせください。登録をすると鑑札が交付されますので、犬の首輪につけてください。
生後91日以上経過した犬の所有者は、飼育後30日以内に狂犬病予防注射を受けさせる義務があります。また、毎年1回受けさせる義務があります。
狂犬病の予防注射は、毎年の4~6月頃(予定)に巡回で実施している集合注射や動物病院で受けさせることができます。注射を受けた後交付される、注射済票の交付を犬の首輪につけてください。
次の場合は、届出が必要です
- 死亡したとき
- 飼い主が変わったとき
- 飼う場所が変わったとき
交付を受けた鑑札を、転出先の役場に持って行き、手続きを行ってください。
なお、マイクロチップの装着については現在努力義務に止まっていますが、迷子のとき、災害のときなどに備えて、装着を検討してみてください。海外に連れていくときには義務化されている国もあります。
関連リンク:東京都福祉保健局HP 動物愛護「犬」カテゴリ
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kankyo/aigo/dog/index.html
今回は、子犬のしつけと飼い主の義務についてお話しました。適切なしつけを行い、届出をきちんと行い、飼い主としての義務と責任を果たしつつ、子犬とのよりよい関係を築いていきましょう。