犬と暮らす女性のために
第2回 飼い主とペット -ホームケア-
岸本 芭瑠美 メディカルアロマテラピスト・講師
![]() |
ホームケアとしてのメディカルアロマ |
いま、かまくらげんき動物病院さんや、湘南茅ヶ崎アンジェス動物病院さんで、アロマやマッサージのセミナーをさせていただいています。このかかわりから、病気・治療について相談しやすい立場にいることをとてもありがたく思っています。信頼も増しますし、先生のお話も聞くことができます。
患部が腫れているからアロマクリームを塗ればいい、ではだめなんです。人向けでない薬品は、簡単に販売ができてしまうのですが、正しい診断を行うことは絶対に必要だと思います。
アロマでいえば、5歳で肉球にひび割れが出来る犬もいます。その犬たちにはクリームをぬってあげる必要があります。ブラッシングスプレーには強い界面活性剤を使っている物もあり、3日たってもいい香りが残っているようなものは、活性力が強い。それが原因で痒々(かいかい)になる犬もいます。
メディカルアロマは、あくまでホームケアの範囲であり、治療は獣医による診療が必要です。
![]() |
原因をひとつと決めつけない |
よくみられるものとしては、脂漏症があります。 簡単にいうと語弊がありますが、にきびのひどいものに近いイメージをしてください。四季の変化に皮被の入れ替わりがついていけないことや、食べ物によるものなど、さまざまな要素によります。このような症状はクリームを塗ってなおるものではありません。原因を考えないといけない。病気の前兆かもしれません。種類によってかかりやすいも犬もいますので、いろいろな検査をする必要な場合があります。
飼い主さんは原因をひとつに決めようとしないほうがよいと思います。私は話を聞いて気を散らしてあげたい。「原因は食べ物の○○」と、どうしても原因を突き止めようとしたがりますが、それを一様に断定するのは難しいですし、飼い主さんが自分を責めてしまうとつらくなってしまいます。原因をひとつと決めつけないほうがいいんです。
![]() |
飼い主が幸せなら、犬も幸せ |
飼い主が幸せなら、犬も幸せなんです。つらい考え方をするのは、犬も辛いです。自分もそうだったんです。ですから、つらい考え方にはまりこんで苦しんでいる方がいれば、引っ張り出してあげたい。もっと楽しくいられるんです。
離婚したときに、置いていた犬(2匹のうちのもう1匹)を8年後に迎えにいったんです。新しい家に連れていったのですが、この子は一晩眠ることができず、泣き続けていたんです。離れ離れでいる間に、私は、「この子は私を待っている」と思い込んでいたんです。
でも、この子を前夫の家に戻して私が去ろうとするときに、この子は「またねー」という笑顔で私を見送っていました。うれしそうにバイバイをしてくれていたんです。前夫の家の、その環境のなかで幸せに暮らしていたんです。私がこの子を置いて出てしまった罪悪感から入れ込みすぎていて、見えていなかったんです。
だから大丈夫なんだよと、伝えていきたい。経験談なら伝えやすい。この話が、どこか記憶にとどまっていて、聞いた方が同じような場面に遭遇したときに思い返してもらえればと考えています。
そして、この子を迎え行くことにとらわれなくて良い、この子は幸せだったんだ気付いて、新しく犬を迎えることができました。
かまくらげんき動物病院さん:http://www.genkivet.com/
湘南茅ヶ崎アンジェス動物病院さん:http://www.anges-vet.com/index.html
Copyright © GORON by ペット共生アドバンスネット All rights reserved.