動物たちを知ろう
第2回 犬のボディーランゲージ
人間が言葉を話すことで互いにコミュニケーションをとるように、犬たちは体全体を使って気持ちを表現しています。犬たちのボディランゲージの意味を知ることが、犬の気持ちを理解することにつながる、とても大切なツールなのです。
犬の気持ちは、耳・目・口・しっぽにでやすいと言われています。
耳を見る
耳の形は、犬種によってさまざまです。そして、犬は頭の筋肉を使って器用に耳の位置を変えることができます。
耳の状態を見ることで、不安や威嚇・服従などを読み取ることができます。
目を見る
「目は口ほどにものを言う」といいますが、犬の目もかなり表情があるようです。
アイコンタクトをしながら、観察してみましょう。
口を見る
動物の中で笑うのは人間だけだといわれていますが、犬と一緒に暮らしているならば、きっと見たことがある「今、笑ってる!」そんな犬の笑顔。
口を半開きにしている顔はまさに笑顔、私たちを幸せな気持ちにしてくれる瞬間です。
しっぽを見る
犬のしっぽは、とても多くのことを語っています。動きひとつにもさまざまな意味があるようです。
しっぽの状態は「普段どの位置にあることが多いか?」を基本にして、上げているのか下げているのかを判断します。
知らないわんちゃんに会ったとき、触ろうとするときなど、参考にして下さい。
耳の向きや形、目や口の状態、しっぽの位置や動きなどを見る事で、その犬がリラックスしているのか、怖がっているのか、服従的なにか、支配的なのか、遊びたいのかなどを読み取る事ができます。
全体としては、不安であったり恐怖を感じているときは、自分の体を小さく見せようとし、反対に自分に自信があったり威嚇をしたりするときなどは、体を大きく見せようとします。
では、犬のボディランゲージのいくつかの例を紹介していきましょう。
耳を見る
自然な形
目を見る
リラックスして、ゆるく開いている
口を見る
口が軽く開き、舌が歯から少し外に出ている。口角を上げて下の犬歯が見えている(笑顔)
→犬は満足し落ちつている状態、不安や心配事がなくリラックスしている。
しっぽを見る
緩やかに軽く揺れている
四本の足すべてにバランス良く体重がのっている
耳を見る
耳が立って、やや前に傾いている時→大きな音や光景に「何だろう」と注目している状態。
目と口を見る
口を閉じ気になる方向やものをじっと見つめいる→注目していたり興味を示しています。
しっぽを見る
しっぽを高い位置で早く振る
しっぽを上げる(警戒している場合もあるので、耳や目・口など他の部分も見て判断しましょう)
<嬉しい以外の興奮状態>
水平にピンと突き出す→何か面白いことがありそうだと期待し注目している
背中のほうにやや曲げる→自分がボスだと自信をもっている
前足に体重がのっている
耳を見る
耳を立て前に向ける→威嚇・集中・緊張の状況です。
自分は強いと自信があり、威嚇するとき、目の前の何かに集中しているとき、緊張しているときに耳を立てます。
目を見る
見開いている
口を見る
口を閉じ気味にし、歯が少し見えている→不快や威嚇を示す最初の表情。
鼻にしわが寄り歯をむき出す→相手の出方次第で攻撃するという表情です。
しっぽを見る
しっぽの毛が逆立っている(水平)→戦うことも辞さない
しっぽが上がり背中に曲がっている→優位に立っている、攻撃も辞さない
しっぽが高い位置にあり先が曲がっている→近寄るな、怒らせると攻撃するという本気の威嚇
耳を見る
耳が後ろに折りたたまれている→服従・不安
耳を横に向ける→不安・警戒
不安で警戒しているとき、顔の向きは変えずに、耳だけを器用に動かして周りの音を聞きます。
頭に着くように耳が後ろに伏せられている→歯がむき出しで鼻にシワが寄っています。
このような状態の時は、恐怖を感じながらも自分の身を守る為に闘う攻撃体勢に入ったという合図になります。
目を見る
上目遣いをする→不安・恐怖/・リラックス
飼い主に対して不安や恐怖を覚えながらも、嬉しい気持ちもあるという複雑な心境の時に上目遣いをします。伏せて地面にあごをつけたまま上目遣いで飼い主を見ることもありますが、それはリラックスしている状態です。
口を見る
口を固く閉じている
あくびをする→犬は和解のメッセージにあくびを使います。相手の気持ちを鎮めるためにあくびをします。
ただ、緊張や不安などでストレスを感じた時にあくびをすることもあるようです。
しっぽを見る
しっぽを下げている→警戒や不安で相手を恐れている状態、やや服従的になっている場合、これ以上近づいたりしつこくすると噛み付くというアピールもあります。攻撃するつもりがあるのかないのかは表情で判断します。
しっぽを後ろ足の間に垂らす→恐怖、和解を求めている
耳を見る
耳が後ろに折りたたまれている→服従・不安
目を見る
半分閉じたりすることもある
口を見る
手や顔を舐める→子犬期の時の母犬の顔を舐めて食べ物を吐き出しだしてもらう名残。単に食べ物をねだっている時もあります。
しっぽを見る
しっぽと腰を同時に振る→優位に立つリーダーに対し敬意を表し、攻撃の意思がないことを表しています。
尻尾と尻が下がり気味→やや服従的になっている。
しっぽを後ろ足の間にしまう→表情によっては攻撃するというメッセージでもあります。
耳を見る
耳を完全に後ろに伏せている ・目を見る
目を見る
リラックスし、優しい感じ。
口を見る
軽く口を開けており、舌が出していることが多い
しっぽを見る
尻尾を大きく振る→好意を表している、仲間とじゃれあうときにもみられる
高く上げている状態です。
ここでご紹介したボディランゲージが、犬たちの気持ちを表す全てではありません。犬それぞれに個性があり、ボディランゲージが最初はなかなかわからないこともあるかもしれません。
でも、日頃から犬をしっかり見て感じ、観察することで、ボディランゲージで犬たちが伝えようとしている気持ちがわかるようになっていきます。愛犬の気持ちを理解するために、犬の表情や行動を観察することから始めてみましょう。
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GORON 吉川奈美紀
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