ワンちゃんのごはん基礎知識
第1回
ドッグフードの種類と目的食
ドッグフードの種類と目的食
ワンちゃんのごはんにはいろいろな“呼び名”がついています。
ドライフードやカリカリ…もっと専門的な呼び方をするなら総合栄養食や療法食など、いろんな場面でいろんな呼び方をします。
それだけでも意味がよく分からないのに、ペットフードの裏を見るとさらに見知らぬ用語ばかりが出てきて「何これ?」と困惑してしまいますよね。
今日は、ワンちゃんのごはんに関する基本的な用語についてお話していきましょう。
一般的にドックフードと言って皆さん思い浮かべるのは、この写真のような粒ではないでしょうか?
ワンちゃんのごはんがどのように呼び分けられるか、それは中に含まれる水分量により変わってきます。もっとも水分量が少ない粒タイプのドライフードは長期保存が可能なため、多くの家庭で購入されていると思います。
一方でドライフードと対照的なごはんがウェットフードです。缶詰やレトルトパウチに入っているこのタイプには、水分がたっぷりと含まれています。
このように、ペットフードとは水分量によりタイプが大きく3つに分かれます。
【 ドライフード 】
水分含量3~10%
水分含量が少ないため、商品を開封してからもある程度の保存がきくのが特徴。
【 ウェットフード(モイストフード・半生タイプ) 】
水分含量60~87%
開封後は腐りやすいが、嗜好性が高い。一般的な缶詰やレトルトパウチ。
【 セミモイストフード(ソフトドライフード) 】
水分含量25~35%
ドライフードよりも嗜好性がよく、ウェットフードよりも保存がきくのが特徴。
ドライフードは保存がきくこと。ウェットフードは嗜好性*が高いことが長所と言えるでしょう。
*嗜好性=好みのこと。犬や猫で言えば食いつきがいい等の意味としても使われます。
ワンちゃんに与えているフードのパッケージ裏を見てください。
小さい字で様々なことが書かれていると思います。
まず初めに記されているものが商品名称。総合栄養食やその他目的食、トリーツ等と記載されています。この部分は、ワンちゃんに食事を与える目的によって変わってきます。
主食として与えるものを『総合栄養食』と呼び、しつけのご褒美や間食として与えるものを『トリーツ』、そしてこのどちらにも当てはまらず、主食として与えたりおやつとして与えるごはんを『その他目的食』と呼びます。
【 総合栄養食 】
そのごはんと水だけで必要な栄養素を満たすことのできる食事。
主にドライフードとウェットフードの一部がこれに当たります。
【 トリーツ 】
おやつのことです。スナックと呼ばれることもあります。
主食として与えてはいけませんし、与える量は1日の摂取カロリーの20%以内と決まっています。与えた分、ちゃんと主食を減らさないと太ってしまいますよ!
【 その他目的食 】
このタイプをさらに細かく分けると次の3つになります。
① 副食(一般食・おかずタイプ・ふりかけ・トッピング)
主に食いつきをよくするためのもの。
「総合栄養食と一緒に与えて下さい」と明記されていることが多い。
② 療法食(特別療法食・食事療法食 )
アレルギーや心臓病など特定の疾病をかかえるワンちゃんの為に作られるごはん。
普通のスーパーには売られておらず、獣医師の指導のもとで購入できる。
③ 栄養補助食(サプリメント・栄養補助剤)
不足している栄養素を補うもの。
総合栄養食を与えている場合には基本的に与えなくてもOK。
与えすぎると過剰症になってしまうこともあるので注意が必要。
健康な子ならば、主に与えるのは総合栄養食です。
そして特別な日やトレーニングには、トリーツやその他目的食を利用するのが一般的です。もちろん自家製のおやつの利用もOKですが、どれも与えすぎには十分ご注意を!
また、病気のワンちゃんには体調にあわせて療法食を選択してあげるのがベストです。
最近は素人判断で療法食をインターネット等で購入する方もいますが、これは別の病気を引き起こす恐れがあるので、きちんと獣医師の診断を受けてから購入してください。
次回は、ライフステージに合わせたごはんの選択について
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