ご飯は消化優先を心がけて
体調が良ければもちろんいろいろな食を楽しんで頂いてOKなのですが、不調が出ていたり、体調不良の時は食べる量を減らしたり、消化最優先の食事にした方が良いです。
ドッグフードの場合はワンコが嫌がらなければふやかしたり、フードをザルに入れてお湯を一周回しかけて油を軽く落としてあげると消化への普段を減らす事が出来ます。
※必ず冷ましてから与えて下さい。
手作りご飯の場合は材料を細かく切るか、ハンドブレンダーなどでトロトロにしてあげると良いです。
ただ、トロトロやふやかしたフードが苦手なワンコも居ますので、その場合は無理せずに量を減らしたり、可能でしたら3食に分けると消化への負担を減らす事が出来ます。
あまりにもしんどそうで、病院で診察を受けても特に異常が見つからない場合は一食抜いてみるのも内臓のお休みとデトックスになります(飼い主さんも同様です)
また、時々お聞きするのがサプリメントの摂り過ぎです。
「えー、そんなに与えてないです」とお話される事が多いのですが、大切なのは「何種類、何個あげてるか」よりも「その子(個体)にとって今負担になっているかどうか」です。
2〜3日サプリメントをお休みして、内臓も休ませるのもとても良い食養生になります。
「薬膳って、実は引き算の養生なんだって。でも、美味しいオヤツは減らされたらヤダなー」
足腰は冷やさない!
夏のお腹の疲れからくる足腰の不調は「冷やさない」事がとても大切です。
もちろん冷えていたらお灸や小豆温パックで数分程度温めた方が良いのですが、
「特に冷えてる感じはしないけど足腰しんどそう」
「ヘルニア(腰痛)あるから心配だな」
という飼い主さんとワンコは腹巻きなどで冷えを防いであげてください。
薄手でも大丈夫なので、お洋服を一枚着せてあげるだけでもOKです。
※温める時は貼るカイロは使用しないで下さい。ワンコは被毛がある分、人間よりも皮膚が弱いです。
低温やけどの症例が多く報告されていますので、絶対にやめましょう。
「ボク達はお散歩の後、足を洗うついでに足湯したりするよ〜」
ツボマッサージ
今回は、ツボと経絡を刺激して流れを良くしていきます。
ワンコだけでなく、飼い主さんにもおススメです。
是非一緒にケアしてみて下さいませ。
〈ワンコのツボマッサージをするときの注意点〉
・長時間マッサージする必要はありません。数秒でも充分な効果があります。
長くても10〜15分以内で終わらせて下さい。数分でもOKです。
やりすぎると逆上せなどの不調の原因となります。
・小さく円を描く様に10〜15秒マッサージして下さい。
・犬に「痛気持ちいい」感覚はありません。あくまでも優しくマッサージしてあげてください。
《 足三里(あしさんり) 》
後ろ足の外側で膝のすぐ下の☆印の辺りにあります。
胃腸を丈夫にし、下痢、嘔吐などの胃腸の不調だけでなく膝痛や足の痺れなどにも効果があるとされています。
歯痛、歯槽膿漏も和らげるとも言われています。
「吐きたそうなのに吐けない」という時に体にとって必要であれば吐けるツボです。
《 胃の経絡 》
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、鼻の脇から目の下まで、もう一つは鼻の脇からお腹、後ろ足の全面を通って後ろ足の第三指までの赤いラインで表した場所です。
足の部分だけでもOKなので、優しく流す様に摩ってあげて下さい。
飼い主さんの場合、マッサージももちろんですが、足は冷やさない、肌を露出しないだけでも胃腸経絡のケアになります。
↓足の全面のラインのアップです。
《 肩甲骨周りのマッサージ 》
秋は肺が疲れる季節ですので、呼吸器関係に関わりがある肩甲骨周りをほぐしてあげると呼吸が楽になります。
写真の様に肩甲骨を両側から包む様にマッサージしたり、肩甲骨の間を円を描くようにマッサージしてあげて下さい。
飼い主さんも「ちょっと呼吸が浅くなってるかも」という時は肩甲骨周りをほぐしてあげて下さい。風邪をひきそうな時は温めると風邪予防になります。
次は、薬膳レシピのご紹介です。