湿度も気温も下がり、やっとすごしやすくなりました。
お散歩やお出かけを楽しんでいるワンコと飼い主さんも多いと思います。
一方で「うちの子、足腰がちょっと怠そう…」「何となく疲れているかも?」飼い主さんの方でも「膝の調子が悪くて…」「首が痛い、動かしにくい」「背中が硬い」という方のご相談を受ける事が増えている様に感じます。
お話をお伺いすると、胃腸疲れのワンコ、飼い主さんが多い印象です。
この言葉を今年は何度も繰り返してしまいますが、今夏は本当に暑くて長い長い夏でした。その為、胃腸が暑さで疲れてしまい、体全体の不調に繋がっている様です。
胃腸は、足腰・膝・首にも影響します。
今回は、酷暑を乗り切った後の秋の養生のお話をさせて頂きます。
「家族皆んなでケアしよーね!」
◎東洋医学の秋ってどんな季節?
東洋医学での「秋」は、立秋から11月を指します。
陽気に溢れ、植物が生き生きとする夏が終わり、大気が落ち着いて木々が枯れて空気が乾燥してきます。
人間を含む動物は体をキュッと引き締め、乾燥や冷気から体を守る「収斂(しゅうれん)」の季節です。
この時期、最も働く五臓は「肺」です。
肺は体の臓器の中で唯一外気と接している場所です。
乾燥や冷えの影響をダイレクトに受け、変化に弱い肺はとても疲れやすくなっています。
◎意外!?肺と胃腸の関係
ここまでのお話で「え?今回は胃腸の話じゃないの?」と思われるかもしれません。
東洋医学では
「体は全て繋がっており、五臓はお互いに影響し合いながらバランスをとっている」
と考えられています。
とはいえ、ちょっと分かりにくいと思いますので下の図をご覧下さい。
以前にもご紹介している「相生(そうせい)、相克(そうこく)」の図です。
・外側の円で表しているのが「相生」
例えば、夏に頑張る「心(しん)」は消化器系の「脾(ひ)」を守ったり、パワーを送ってくれるお母さんの様な役割です。
・中の星型の矢印は「相克」
例として「心」は「肺」が暴走するのを防いだり、「働きなさい!」とプレッシャーをかけるお父さんの様な役割をしていると言われています。
これを今回のお話にあてはめると、酷暑で疲弊した心は脾に力を送れず、これまた暑さと湿度で疲れきった脾は肺に力をを送れず…という様に五臓全体がパワーダウンしてしまい、エネルギーが巡りにくくなり、滞りが出来てしまい、不調の原因となってしまいます。
最初にお話させて頂きましたが、今年は特に首、肩、腰、膝と、胃腸に関わりのある場所の不調のご相談が多いです。冬になると辛くなる場所でもありますので、今のうちにしっかり養生してしまいましょう!
「ボクの脚も毎日ケアしてるよ!」