体の中から湿気の対策をするために、東洋医学でポイントになるのが「胃」と「肺」のケアです。
「胃」と「肺」の働きと東洋医学ケアをご紹介します。
東洋医学の「胃」の働き
「胃」は、東洋医学で体の要と言われています。
胃は、食べ物を消化するだけではなく、活動に必要なエネルギーを作ったり、摂取した水分を送り出してくれます。
また、胃は「引き上げの臓器」とも言われ、本来の位置にある事でその他の臓器の位置バランスをとるとも言われています。
意外に思われるかもしれませんが、ギックリ腰などの腰痛は、胃の疲れも深く関わっていると言われています。
「え?食欲すごくあるし、大丈夫でしょ!」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、胃は不調になったり、寝不足や体の危機を感じると「胃熱」と言って、偽物の食欲を出す事があります。
ワンコも飼い主さんも、やたら食欲があるなあと言う時は、胃と体をしっかり休ませてあげて下さいね。
そして、胃を含む「脾(ひ)」という消化器系の働きは、腎臓を含む「腎(じん)」の暴走を止めたり、プレッシャーをかける役割があります。
胃の不調や暴走・胃熱は、腎臓の疲労を招きます。
この機会に、是非週に1~2回でいいので油分の多いジャーキーなどのオヤツは控え、ドッグフードはお湯をサッとかけて油抜きをするなどして胃を休める日を作ってあげて下さい。
「お腹いっぱいは特別な日だけね」
「肺」が元気だと浮腫みもとれる!
「肺」の東洋医学的な働きは、「呼吸機能」「体中に水分を配る」「体温調節機能」「免疫機能」です。
「肺」は、大腸と兄弟のような関係にあり、整えてあげる事でエネルギーの巡りを良くして余分な水分の代謝を助けてくれます。
とはいえ、人間と違ってワンコは深呼吸が出来ませんので、鍛え方が少し違います。
激しい運動は必要ありません。
30分から40分程度、ゆっくり歩いてあげるだけで肺はしっかりと動いて来ます。
可能なら緩やかな坂を歩くと更に効果的です。
※あくまでも基準です。ワンコの体調に合わせて下さい。無理に歩かせる必要はありません。
* 肺の動きや流れを良くするためには、マッサージもとても有効です。
特に、お散歩でリードを引っ張る子・走り回る子・シニアのワンコは、肺のツボがある肩甲骨周りの筋肉が強張りがちです。
優しくマッサージしてあげて下さい。
※マッサージの方法は後ほどお話します。
「無理はしないでねー!」
※寝たきりなどで、歩くのが難しい場合はカートなどを活用して外気に触れるだけでも良い刺激になり、呼吸機能を高めることが期待出来ます。