今回ご紹介するレシピは、春のバランスを整える薬膳です。
** ワンコ薬膳レシピ紹介 **
「鰯とカブの気巡りごはん」
〈 材料 〉1食分
鰯(寒い時、体が冷えている時は鶏胸肉でもOK)…40g
卵…半個
炊いたご飯…34g
カブ…9g
カブの葉…9g
ニンジン…8g
サツマイモ…8g
出汁用昆布…1〜2g程度
※分量は我が家の愛犬小桃(7.9kg 10歳 シニアを基準にしています。
※手作りご飯の分量の目安は対象のワンコの頭の大きさを基準に体重、体調、年齢で調整してください。
(その子のお帽子一杯分と言われています)
※写真は具材が分かりやすいように大きめに切ってあります。
実際に与える時は細かく切るか、ハンドブレンダーなどでトロトロにしてあげると消化しやすく、体に負担がかかりにくいです。
〈 下準備 〉
・鰯は骨を取り除く。圧力鍋などで煮ておくと骨まで柔らかくなり、食べやすくなります。
・カブ、ニンジン、サツマイモは皮を剥く。
・具材は全て「うちの子が食べやすいサイズ」に切り分けておく。
・卵は茹で卵にしておくと分けやすいです。残った半個は飼い主さんのお腹へどうぞ。
〈 手順 1 〉
お鍋にニンジン、カブ、サツマイモ、出汁用昆布を入れ、具材がしっかり泳ぐくらいお水を入れ、火にかけます。
〈 手順 2 〉
〈手順1〉に火が通ったら鰯(生の場合)を入れ、更に加熱します。
鰯がすでに調理済みの場合は次へ
〈 手順 3 〉
〈手順2〉に火が通ったら卵を入れ、火が通るまで加熱します。
〈 手順 4 〉
カブの葉、炊いたご飯、調理済みの鰯を入れ、一煮立ちさせます。
出汁用昆布はここで取り除くか、ハンドブレンダーで他の具材とともに一緒に砕いてもOKです。
〈 手順 5 〉
冷まして盛り付けたら出来上がり。
薬膳豆知識 食材の効能をご紹介
「 鰯 」
気と血を補い、肝と腎を補強してくれます。
疲れやすい、冷えやすい、気力の出ないなど、虚弱体質や体が疲れている時もおススメです。
皮膚や粘膜を守るビタミンB2も豊富です。
「 炊いたご飯(白米) 」
活動のエネルギー源となる炭水化物を豊富に含み、元気をくれる食材です。
消化吸収機能の回復、イライラを和らげる効果もあります。
ワンコは玄米の消化は苦手なので白米で。
※玄米について
人間の場合ですが、玄米はどうしても消化、吸収に時間がかかります。
体やお腹が疲れている時は玄米は避けた方が良いです。
※冷えている、寒い時におすすめな鶏胸肉をプラス
鶏肉の中でも温めるパワーが穏やかですので、熱くなりやすいワンコにも向きます。
消化器系の働きを助け、胃腸を温める事で食欲不振や下痢を改善します。
血と気を補い、疲労回復、脂肪肝の予防も期待できます。
「 卵 」
ビタミンCと食物繊維以外の栄養成分がほぼ含まれている優れたパワフルな食材です。
体を潤し、空咳、口の中の渇きを癒します。
血を養い、不眠や眩暈、精神不安定などの症状を和らげる効果も期待できます。
「 カブ(カブの葉も含む) 」
消化酵素のアミラーゼを豊富に含み、優れた整腸作用があります。
気を巡らせ、頭痛や高血圧、イライラや胸やお腹の冷えからくる痛みも和らげてくれます。
「 ニンジン 」
血を養い、肝の働きを正常にし、貧血や夜盲症、ドライアイを予防してくれます。
消化器系の働きを高め、免疫力も高めてくれます。
「 昆布 」
しこりを小さくする働きがあると言われています。
熱を冷まし、余分な水分排出してくれるので浮腫のほか、高血圧や脳卒中などに働きかけてくれます。
今回は肝の働き過ぎを和らげるのに必要な「腎陰(じんいん)」のエネルギーを入れるのに使用しました。
昨今の気候変動の影響か、春の到来は年々早くなり、陽気も強くなって来ているように感じます。
今まで大丈夫だったワンコや飼い主さんも影響を強く受ける事があるかもしれません。
無理して頑張ろうとせず、ゆったりのんびりした気持ちでケアをしてあげてくださいね。
穏やかに春を乗り切れます様に。