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『放射能と被ばく』のお話し
『放射能と被ばく』のお話し
【その3】知っておきたい!知ってほしい!
『放射能と被ばく』についてのキーワード
『放射能と被ばく』についてのキーワード
※参考および抜粋:『小さき声のカノン ―選択する人々』プログラムより
放射能とは、放射性物質が放射線を出す能力のこと。
(場合によっては放射性物質そのものを指すこともある)
放射性物質は匂いも味もなく、放射線が体にあたっても何の感覚もありませんが、その大きなエネルギーは生き物の細胞や遺伝子などを傷つけ、ガンなどの病気の原因になります。
”ベクレル”とは、放射性物質が1秒間に出す放射線の数を表す単位です。
一方、”シーベルト”は、生き物の身体が放射線から受ける影響を表す単位です。たき火にたとえるとわかりやすいかもしれません。
炎の強さを表すのが、”ベクレル”。体の温まり具合を表すのが”シーベルト”です。
放射性物質が放射線を出す力が半分になるまで必要とする期間のことです。
その長さは、放射性物質の種類によって違います。
例えば、
ヨウ素131の半減期:8日
セシウム137の半減期:約30年
プルトニウム239の半減期:2万4000年
確認されているだけでも30種類以上あります。
その中でも大量に排出されたのが、放射性ヨウ素と放射性セシウムです。
蒸発しやすい性質のため、大気にまじり大量に拡散されてしまいました。
ヨウ素131は、体内に取り込まれると甲状腺に濃縮する性質があり、細胞に強く影響して甲状腺がんの原因になるといわれています。
セシウム137は、土壌を通して野菜などにたまりやすく、それらを食べると胃腸を通して全身の筋肉や生殖腺にたまり、がんや心臓病などを引き起こす原因になると考えられています。
放射線を外からあびるのが「外部被ばく」
食べものや呼吸を通して、放射性物質を体内に取り込み、体の中で放射線をあびるのが「内部被ばく」
外部被ばくは、線源が近いほど影響が強くなり、一過性です。ベータ線は皮膚に、ガンマ線ならば内臓にまで影響します。
内部被ばくは、放射性物質が体の中にとどまっている間、同じ場所の細胞にずっと影響を与えます。
そして、外部被ばくは皮膚や衣服などで遮断できるような弱い放射線でも、体内に取り込んでしまうととても危険なものになります。
放射線にはいろいろな種類があり、それぞれエネルギーや物質を突き抜ける力の強さが違います。
例えば、アルファ線は紙一枚で遮ることができ、ベータ線はアルミニウムなどの純金属で遮ることができますが、ガンマ線は鉛や分厚い鉄でやっと遮れるほど貫通力が強く、生き物の体も突き抜けてしまいます。
その性質を利用したのが「放射能測定器」です。
内部被ばくの値を測る「ホールボディカウンター(WBC)」は、体内に取り込まれた放射性物質から出るガンマ線を計測しています。
食品などを通して体内に入ってしまった放射性物質は、尿や便などで少しづつ排出されています。
特に、放射性セシウムは水溶性なので、体内に取り込まれても尿や便などを通して排出されます。
これは、生き物の体がもつ新陳代謝の機能によるものです。
放射能の数値が高い地域に住んでいても、食材を選んだり食べ物に気を付けたり、短い間でも環境を変えて保養に出かけたりするだけで、体の中の放射能をぐっと減らすことができます。
とはいえ放射性物質は極力体の中に入れない!それが基本です。
国際放射線防護委員会(ICRP)では、一般の人の被ばくは年間1ミリシーベルト以内におさめるべきだという勧告を出しています(1990年)。
これは人間が100歳まで生きたとして、1年に1ミリシーベルト以下の被ばくで抑えられるなら、なんとか免疫が勝り病気になるリスクを回避できるという考え方に基づいています。
放射線は少ない量であっても生き物の体に影響を与えます。被ばくに「ここまでなら安全」といっていい値はないのです。
被ばくは、少なければ少ないほど良い。不要な被ばくは避けるべき、というのは、世界で広く共有されている考え方です。
現在一般食品の安全基準は100ベクレル/kg、牛乳と離乳食は50ベクレル/kgに設定されており、市場に流通する食品はこの範囲内でなければならないと決められています。
しかし、この基準を満たしているからといって放射性物質がゼロであるとは限りません。
表示に「放射性物質不検出(ND)」と書いてあっても、測定器の検出限界値が明記されていなければどれだけ放射性物質が入っているか、わかりません。例えば、検出限界50ベクレルなら49ベクレルの数値も「不検出」になってしまうからです。
まず、検出限界値を明らかにし、測定値もきちんと明記するべきではないでしょうか?
2015年2月現在、福島県原発事故当時18歳以下だった30面人の子どもたちを対象に検査をした結果、112人(疑いも含む)に小児甲状腺ガンが見つかっています。
加えて、手術をした子供たちのうち46%はすでに転移がみられることもわかっています。
世界標準では、小児甲状腺ガンの発症率は100万人に1人とされています。
ちなみに、事故以前2008年度福島県内にて行われた調査では、小児甲状腺ガンは1人も見つかっていません。
原発事故で放射汚染された地域から非難する権利。
子どもたちを保養させる義務など。
多岐にわたる放射線防護の対策を法律が、2011年に超党派で可決されました。
法案可決後、長く予算がつかない状況でしたが、2014年初めて3億6000万円の予算がつき、現在福島県外での子供たちの自然体験のために使われています。
とはいえ福島の子どもたちひとりあたりに換算すると1000円です。
未来ある子どもたちを支えてゆくために、今後より本格的に本来の目的に準じた形で活性化していくことを強く望みます。
放射能汚染が高い土地に住んでいるチェルノブイリの子どもたちに、様々な病気が増えました。
その病気の症状を緩和したり予防したりするため、ベラルーシでは、放射能汚染のない土地に行き、24日以上過ごすことが効果的であると実証されています。
※抜粋:小さき声のカノン ―選択する人々公式ウェブサイト
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