立春を過ぎましたが、まだまだ寒く、雪が降ったり、気温はまだまだ冬ですね。
東洋医学では、立春を過ぎた頃から春の陽気が高まり始めます。
そして、植物も動物も人間も、冬の間に体の奥に入り溜まっていた様々な物が流れ出し、解毒されます。
「お花も咲きはじめるね」
春に活発になる五臓「肝(かん)」
東洋医学的に肝の働きは4つあります。
・全身のエネルギー(気)の流れをコントロールする
・精神を安定させる
・内臓の動きをスムーズに保つ
・血を貯蔵し、供給する
春になると「肝」は、
* 木の枝が伸びる様に気や血の流れを良くし、伸びやかにします。
その為、先ほどお話したように冬に滞っていた物が排出しようと動き出し、心も体も揺らぎやすくなる季節でもあります。
* エネルギーが上へ上へと昇りやすく、上半身の不調になりやすいとも言われています。
特に注意したいのが、癲癇・前提疾患・脳炎・痙攣・呼吸器の症状が強く出やすく、場合によっては発作を繰り返す、または痙攣が止まらない事も多くなります。
「小珠もピクピク痙攣が止まらなくなったことあるんだよ」
先代のワンコ薬膳アシスタントの小珠(こだま)
心臓と脳に疾患があり、春は痙攣の発作が止まらなくなるなど、この時期はしんどい季節でした。
シニアのワンコも要注意!!
よく「うちの子、歳をとってから癲癇になった」「前提疾患になった」とご相談を受ける事があります。
そこまでとはいかなくても「高齢のせいか冬から春は調子を崩しやすいの」とお話を聞く事もあります。
東洋医学で犬や猫は、5歳くらいで生命力を司る「腎」という場所のパワーがピークを迎え、その後は緩やかに下り坂となっていきます。
「腎」は、活発になる「肝」を落ち着かせる働きもあるため、衰える事で上へ上へと昇るエネルギーを下ろしづらくなってしまいます。
シニアになってからの癲癇などの症状は、この「腎」の弱りと血脈を調整する力のバランスが上手くとれなくなることと、春の陽気で「肝」が活発になる事で体の中の熱やエネルギーの流れをコントロール出来なくなり、不調になりやすいと言われています。
「小桃もシニアだから気を付けなくちゃ」