健康・病気

馬は立って寝るの?

乗馬インストラクターお伝えする馬のお話。

今、大活躍している日本人メジャーリーガーは、疲労を回復して体調をキープする鍵として、睡眠を一番大切と言及していますよね。
基本なようで、忙しい現代人にとってはそれを優先させることもなかなか難しいものです。

皆さんは、馬が寝ているところを見たことがありますか?
今回は、馬の睡眠についてお話します。

馬の睡眠時間

馬の睡眠時間は、1日に平均3〜4時間、長くても5、6時間と言われています。
深い眠りであるレム睡眠は良い健康状態をキープするためには30〜60分必要です。
でも馬は、人間のように何時間も続けて眠るわけではなく、昼夜問わず一度に5分や15分細切れで眠ります。
これは馬が草食動物で、捕食者への警戒をしながら眠る必要があるためです。
また、馬は立ったまま眠ることができます。
成長した馬の場合、横になって寝る事が人間のように快適な訳ではなく、立ったままの方がよく休む事ができるそうです。

馬が眠るとき

馬は立って眠る時、脚の関節をロックして固定し、筋肉をリラックスさせた状態にする事ができます。
パドックや洗い場でうとうと寝ている馬はよく見られますよね。

もちろん、横たわって眠ることもできます。
片側を下にして横たわっている側臥位の状態で、一番深いレム睡眠が可能になります。
この時は馬の筋肉は十分に緩み深い眠りの状態に達します。
しかし、時間はごく短時間です。大きな身体の馬にとって横たわるのは、捕食者への警戒の意味だけでなく、内臓や脚にも負担のある姿勢なのです。

馬房内で馬が横たわる時は、馬は頭を出入り口へ向けて横たわります。
これも、危険をすぐに察知してすぐに逃げられる様にです。
馬が背を向けて寝ている時は、馬にとってとても安心した環境を作れているか、相当に具合が悪いかのどちらかです。
また、あまりに馬が長い時間同じ体勢で寝ているときも不調があるかもしれませんので、気にしてあげる必要があります。私は馬が背を向けて寝ているのは1、2回しか見た事がありませんが、その時は元気でした。

馬のレム睡眠

レム睡眠に入ったのは見てわかることがあります。
馬が耳や皮膚をピクピクさせたり瞬きをしたり、鼻を広げたりします。
まるで走っているかのように、脚をパタパタと動かす事もあります。
犬もこういう事ありますよね。馬も同じです。
人や犬はレム睡眠で夢を見ますが、馬も寝言を言ったり、夢を見ているのかな?と感じることがありますが、本当のところはどうかわかりません。

馬にとっても大切な睡眠

長い時間横たわることもなく、昼夜問わず細切れ睡眠をとる馬ですが、しっかりと睡眠を取れていない時は体調を崩したりなどします。
馬は眠れなくても元気という訳ではないのは、人と一緒です。

洗い場で繋がれている時など馬が立って眠っている時には、関節をロックして倒れずに眠る事ができるとお伝えしました。
ごく稀に、頭で頷きながらうとうとして、ロックが外れて脚から崩れて倒れてしまう事があります。
馬自身もすごく驚きますし、大変危険です。こういう状態になる馬は睡眠不足が考えられます。
緊張状態リラックス出来ていなかったり、馬房が快適でなかったりなどの問題があるかもしれません。繋がれた状態で大きく頷きながら寝ている馬がいたら、優しく起こしてあげてください。

馬装されている時にこうなる馬は、別の問題がある可能性が高いので、スタッフや獣医さんにお知らせしてくださいね。

馬にとっても大切な睡眠!馬が寝ているのを見かけた時はそっと見守ってあげましょう!

 

進 由紀

進 由紀

投稿者の記事一覧

(すすむ ゆき)
乗馬インストラクター
全国乗馬倶楽部振興協会認定指導者

2002年より乗馬クラブでインストラクターとして働く

「馬は自分を映す鏡」の様な存在です。
自分の行動に対しての答えを、いつも分かりやすく返してくれます。
だからこそ、いつでも正直に、真剣に、謙虚に、馬と向き合う事が出来ます。
それは時に苦しいけれど、そんな時にもポッと何か閃きをくれたりする。
馬はとても賢くて、優しくて、そしてどんな馬もみな、真面目で頑張り屋です。

出会った馬には、幸せを感じながら人間と仕事をしてもらえるように。
また馬の素晴らしさを一人でも多くの方に知って頂けるように。

馬と共に成長し、人々に貢献する事を目標に、日々奮闘しています。

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