馬の毛色や模様のお話

「インストラクターがお伝えする馬のお話」今回は、馬の毛色や模様についてです。
東京オリンピックまであと少し。
馬の毛色や模様の事を知って、お気に入りの馬を応援しましょう♪

馬の毛色は遺伝で決まる

馬は、合計39の遺伝子が様々な組み合わせで出現し、これらが毛色を含む種々の特徴を決定づけます。

*「葦毛(あしげ)」は、「青毛」「鹿毛」「栗毛」に対して優性
*「鹿毛」は、「青毛」に対して優性
*「栗毛」は、他の全ての毛色に対して劣性

つまり、
葦毛と鹿毛の両親からは、葦毛の仔が生まれます。
鹿毛と栗毛の両親なら、鹿毛の仔が生まれます。
栗毛と栗毛の両親からは必ず栗毛の仔が生まれます。

また、仔馬の時の毛色は、成長と共に変化する事もあります。

代表的な毛色を見てみましょう

「鹿毛」
赤っぽい褐色で、たてがみ・尾・肢元の毛色は黒。
馬の種類によって様々な毛色がありますが、馬の約半数は鹿毛と言われています。
最もポピュラーな毛色です。

「葦毛(あしげ)」
生まれた時は、灰色や鹿毛などですが、成長と共に白くなっていきます。
所々に、仔馬の頃の毛色が混ざっています。

 

「黒鹿毛」
黒と褐色が混ざっていて、たてがみ、尾、肢は黒です。

 

 

 

「青毛」
全体的に真っ黒な毛色 ブラックビューティーのお話の馬の毛色です。

 

 

「栗毛」
黄褐色の被毛で、たてがみなどは毛色と同じ色や濃淡があり場合もあります。

 

「ぶち毛」
有色の地に、大きな白斑ある毛色です。

 

 

「青鹿毛」
全身ほとんど黒で、眼や鼻など部分的に褐色があります。

顔の模様や肢の色などでも馬を見分ける

毛色以外にも馬を識別できる方法があります

*顔にある白徴は、場所と形状によって表されます。


*肢にある白徴は、靴下を履いている様なので「ソックス」などと呼ばれます。

皆さんはどんな毛色の馬が好きですか?
オリンピックで世界の美しい馬たちが東京に集結するのが楽しみです。
テレビやネット配信などで、応援しましょう!

進 由紀

進 由紀

投稿者の記事一覧

(すすむ ゆき)
乗馬インストラクター
全国乗馬倶楽部振興協会認定指導者

2002年より乗馬クラブでインストラクターとして働く

「馬は自分を映す鏡」の様な存在です。
自分の行動に対しての答えを、いつも分かりやすく返してくれます。
だからこそ、いつでも正直に、真剣に、謙虚に、馬と向き合う事が出来ます。
それは時に苦しいけれど、そんな時にもポッと何か閃きをくれたりする。
馬はとても賢くて、優しくて、そしてどんな馬もみな、真面目で頑張り屋です。

出会った馬には、幸せを感じながら人間と仕事をしてもらえるように。
また馬の素晴らしさを一人でも多くの方に知って頂けるように。

馬と共に成長し、人々に貢献する事を目標に、日々奮闘しています。

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