みなさんは、一緒に暮らす愛犬・愛猫の定期的な健康診断をしていますか?
犬や猫を含む動物たちには、命を守るため弱っているところを隠す本能が備わっています。
愛犬や愛猫の異変に気付いた時には、治療が難しいほど病が進行していることも多くあります。
伝染病の予防接種など予防治療と同じくらい大切なのが、病や臓器の機能が低下を早期に発見するための定期的な検査です。
動物たちの検査は、定期的な健康診断以外にも、
・病気の診断
・病気の程度を把握するため
・治療中や治療後、回復や進行などを判定すため
に行われます。
血液検査でわかるものもあれば、尿検査でなければわからないものもあります。
動物病院で行われる検査を知っておけば、治療方針を考えるたり、獣医師に相談する時に、きっと役に立つことがあります。
今回は、動物の検査(臨床検査)について、一緒に学んでいきましょう。
検査(臨床検査)の種類
『臨床検査』とは、
「動物そのもの」または「動物から採取した何らかの材料」を対象として行う検査のことです。
近年、様々な種類の臨床検査技術が発展し、動物医療にも貢献をしています。
そして、それぞれの具体的な検査手法は、
【動物そのものを対象とする検査】
犬や猫、動物たちの身体そのものを対象とする検査
・体温の測定
・心拍数の測定
・呼吸数の測定
・視診(目で見る検査)
・触診(手で触れる検査)
・聴診(聴診器での検査)
・打診(指や特殊な機器で身体をたたいた反響音を聞く検査)
・心電図や心音図検査
・内視鏡検査
・超音波(エコー)検査
・X線検査
・CT検査
・MRI検査
・造影検査
・ケテーテル検査
【動物から採取した材料を対象とする検査】
動物から採取した検査材料を「検体」といい、検体を対象として行う検査が検体検査
・血液検査
・尿検査
・便検査
・穿刺液(病変部に注射針などの器具を刺し、吸引して採取した体液)
・摘出細胞片(病変部の組織を試験的に切除し採取したもの)
・胃液
・脳髄液
などがあります。