「根尖膿瘍(歯根膿瘍)」という犬や猫の歯の病気を知っていますか?
歯周病によって歯の周りから細菌が入り、歯の根っこに膿がたまる病気としてご存じの方もいらっしゃるかと思います。
しかし、原因は歯周病だけではなく、歯が欠けたりして根管内に細菌が感染することでもおこることを知りました。
犬は、蹄(ひづめ)や牛皮、ヒマラヤチーズなど硬いものを噛んで奥歯に亀裂が入ったり、欠けたりすることによって起こる事が多いそうです。
また、猫は、落下などによって犬歯が折れて歯髄炎を起こすことが原因であることが多いとのこと。
我が家で一緒に暮す愛犬に保護犬だったゴールデンレトリバーがいます。
その歯をみると、全てすり減り象牙質の奥にある歯髄まで見えていました。
*歯の構造イラスト
《参考サイト》熊本市の動物病院|アスター動物病院HPより
犬を保護しているシェルターでお散歩ボランティアをしていた頃、多くの犬たちの歯が同じように削れ歯髄が見えていたことに疑問をもったことがあります。
長時間ケージなどで過ごしていた時、退屈しのぎに柵を噛むことで削れたのではないか?と。
獣医師から「これからこの子に硬いものを食べさせないように」とアドバイスされました。
歯髄が露出している部分から細菌が入りやすく炎症を起こしてしまうため、これ以上削れないようにするためとのことでした。
こうして歯が欠けたり、削れてしまっている犬や猫がいて炎症などの症状がでていなければ、食べさせるものを注意し温存していきます。
ただ、細菌に感染して炎症を起こしている歯があれば、早めに動物病院で受診する必要があります。
「根尖膿瘍」になった犬や猫にどんな様子の変化があるか?
そして、動物病院での受診とその後の治療と対処について、実際に根尖膿瘍になってしまったブリタニースパニエルのパン粉ちゃんと飼い主さんの体験談をご紹介します。