ペットの医療・健康
第7回 ワクチンについて知ろう 基本編
ペットの犬や猫のワクチンについて、どの程度ご存知でしょうか。
受けさせなければ法律違反になる? 何だかあまりよく分からないけれど、とりあえず打っておいたほうがいいのかな、でも打たなくても別に大丈夫じゃない?
といった認識の方もおられるかもしれません。
日本では犬の場合は「狂犬病予防法」という法律があって、狂犬病の予防接種のみ飼い主さんに義務付けられています。それ以外は犬猫とそれ以外の小動物についても、人間のインフルエンザワクチン同様、任意接種となっています。
犬猫のワクチンも、基本的なしくみは人間用のワクチンと変わりありません。
かわいいペットを病気から守るために、あらゆる種類のワクチンを接種させておこうと考える飼い主さんもおられるかもしれませんが、ワクチンとは健康なペットの病気予防のために、弱いレベルではありますが一時的に病気にかかった状態をつくるものです。副作用があることも考慮して、まずはそれぞれの生活スタイルに合ったワクチン接種について、かかりつけの獣医師と相談してみるのがよいでしょう。
ワクチンの副作用は?
前提として、ワクチンはペットが健康なときに打つものです。ペットが弱っているときにワクチンを接種したりすると、体調が悪化したり何らかの症状が出ることがあります。また、妊娠中のペットのワクチン接種も避けましょう。
ワクチン接種で注意すべきこととしてワクチンアレルギーがあります。これはワクチン中の微生物などがアレルゲンとなってアレルギーが引き起こされるものです。
事前には分からないことですが、ワクチン接種後にペットの体調に異変があれば、早目に動物病院で相談しましょう。
最も重度なアレルギー反応はアナフィラキシーショックで、これは非常にまれな事例ですが、接種後間もなく反応が出るため、数時間程度注意しておきましょう。
それ以外のアレルギーであれば、大抵1日以内に発熱・湿疹などが出ますが、通常は次第に収まっていきます。
ワクチンの接種開始時期は?
生後間もない子犬や子猫には母親からもらった抵抗力が付いています。それが残っているうちは病気に感染しません。
その抵抗力が消えるのは42日から150日前後と言われていますが、個体差が大きいため特定できません。
そこで、無駄打ちも覚悟で数回に分けて接種するというやり方が一般的になり、現在は生後60日に1回目のワクチン接種を行うことが多いようです。
ちなみに日本ペットショップ協会の基準では50日程度となっており、特に統一はされていません。また、ペットショップで1回目のワクチン接種を済ませていることがあるので、いつ何を打ったのかを確認しておきましょう。
さて、人間の場合なら一度病気に対する抗体ができたら一生免疫が残ります。
しかし犬や猫はそこまでの持続性がないために、一生に複数回のワクチン接種が必要になります。
間隔としては、子犬や子猫の時期に最初のワクチン接種を行って以降は基本的に年1回でほぼ問題はありません。
ワクチンのメーカー保障が1年間であることなどから、動物病院でも年1回の投与を勧められることが多いようです。
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