「なんでこの犬が捨てられるんだろう?」
犬の保護活動をしてきた中で、この理由がわからない時がある。
中型和犬ミックスのグウフィの一時預かりをして3週間が経つ。
グウフィは、どこを触っても怒らず、人と穏やかに挨拶ができ、何かを強く怖がったり過度に吠えることもない。
嬉しくて飛びつくことはあるが、自らハウスに入り、夜泣きはなく、留守番もできる。
トレー(トイレ)ニングをすれば、すぐにシートで排泄できるようにもなった。
グウフィは、とても飼いやすい犬だと思う。
右:一時預かり3週間後のグウフィ
じゃあ、なぜ・・?
家族の事情や健康問題があったのか、脱走などでなければ問題行動で困ったのか、散歩を続けることが大変だったのか・・理由が分からない。
犬と暮らすためには、手間と時間と体力、そしてお金も躾も必要になる。
しかし、多くの人は、そうしたことを犬を飼ってから初めて気付く。
認識しないまま犬を迎えてしまうことが人が多くいる。
私自身も、最初に迎えた犬がそうだった。
世話の大変さ・犬の扱い方・犬がどういう動物で、どう向き合うべきかを知らなかった。
・・・知らないままでも犬を飼うことはできるが、そうした場合、問題が起きやすい。
それは、ペットショップの犬も保護犬も同じことです。
保護した時、未去勢だったグウフィ。
手前:保護当初のグウフィ
他犬を見ると強く興奮して行き過ぎる。
放っておけば、他犬に嫌がられたり、喧嘩になるかもしれない。
興味が強過ぎて、犬との距離の取り方を知らなかったのです。
去勢手術をして2週間が過ぎる頃には、他犬への興奮が減り、相手の様子を観れる余裕も出てきた。
他犬との距離感を知らず行き過ぎた行動をする未去勢の犬が、去勢後に落ち着きが出てくることはよくあることだが、そのことを知らない人も多いだろう。
『犬の知識』『トレーニングでできること』『犬との向き合い方』
これらを知らないまま犬を飼い始めたことで、大変な犬だと思い、その結果捨てられてしまう犬が多いのではないか・・
保護当初と3週間暮らした今のグウフィを比べて、そんな風に思う。
『敵を知り、己を知れば百戦危うからず』
飼う前に、犬を知り、生活の中で家族が「できること」と「できないこと」の知識をもっておくことは、とても大事なことです。
犬と人、お互いため。
犬を飼う前の『飼い主教育』
必要だよなぁ、本当に。
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【グウフィ日記】一時預かり中:里見潤さんのブログ『犬も歩けば。』
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