生後4ヶ月オスの柴犬「まる」
当時、外が怖くて歩けず、他犬と挨拶したことがありませんでした。
嫌な経験をして恐くなったのではなく、未経験からの不安であり、怖さ。
散歩できず他犬知らない状況は、4ヶ月という月齢を考えると社会化が遅れていました。
そして、若くて元気一杯な「まる」は、運動不足になれば溜まったエネルギーが、家具のいたずらや飼い主へのジャレ噛みとなって現れやすい。
そこで、まるの家族にすぐトレーニングを始めた方がいいことを伝え、
・社会化の遅れの取り戻し
・運動する習慣を作る
を目標に短期合宿トレーニングを始めました。
ここには、「まる」の社会化トレーニングにぴったりな犬がいました。
同じく合宿中、1歳オスの柴犬「ガンタ」です。
犬の社会化は、1頭目の印象が強く残ります。
「まる」と「ガンタ」、1対1での挨拶・・
怖さから重心は下がり、逃げ腰になっている「まる」
それでも、鼻先を目一杯伸ばして「ガンタ」の匂いを拾おうとしている。。。やはり、まるの状況は「未経験からの不安」であり、「嫌い」が理由ではないと判断できました。
積極的に嗅ぐ「ガンタ」に任せるだけでは、まるが引いてしまいます。2頭の間に入り、潤滑油になるのが私の役目です。
まるが、怖がってないか
ガンタが、行き過ぎてないか
手取り足取り過ぎてもダメ
犬任せだけでもいけない
「介入」と「見守り」のバランスが大事です。
探り探りから、少しづつ押したり、引いたり、2頭の間で駆け引きが始まり、気付いたら遊びだしていました。
ワンプロして遊ぶ「まる」と「ガンタ」
「楽しい!」それに気付いてくれたらしめたもの。
それからの2頭は、プロレス遊びが止まらない。
端から見たら、ただの喧嘩にしか見えません(笑)。
お互い加減ある甘噛み、上になり下になり遊んでいる2頭。
見ているだけで楽しそう、、、軌道に乗りました。
『犬同士でしか、教えられないことがある』
頼りになる先輩犬「ガンタ」となら、散歩もすぐ平気になり、活き活き歩くようになったまる。
実は「ガンタ」も仔犬の頃、「まる」以上に他犬を怖がっていました。
そんな「ガンタ」も「まる」と同じく、先輩犬から教わったのです。
当時、私が保護していた「しらす」が、「ガンタ」の先生でした。
「しらす」が教えてくれた楽しさを、「まる」に繋げてくれた「ガンタ」。
ワンプロをする「ガンタ」と「しらす」
私も、訓練専門学校で、先輩から教わり、後輩に教えた経験があります。
先輩から学び、後輩に教えるのは、どの社会にもあること。
犬も人も似ているなと感じます。
「まる」もいつか誰かに繋げてくれるかな?
性格がジャイアンタイプな「まる」。
人のものは自分のもの!自分のものも自分のもの!
気が強い「まる」は、繋げてくれるかわからないな・・・(笑)