しつけ・ケア
猫のしつけとケア 第3回.猫のトイレ環境
猫は一度トイレを覚えると同じ場所で排泄しようとする習性があるので、覚えてしまえば他の場所でしてしまう、ということはあまりありません。そのため、トイレのしつけは基本的に楽な動物と言えます。
ですが、猫はトイレに強いこだわりを持っており、気に入らないトイレは使おうとしません。そのため、猫にとって使いやすいトイレ環境を整えてあげることが重要になります。
ここでは猫のトイレ選びと、そのトイレ環境の維持の仕方についてご紹介します。
フードつきトイレや砂
トイレの種類には主にシンプルな箱タイプから、排泄物が下に溜まるすのこタイプ、砂の飛び散りやにおいが広がることを防ぐフードタイプ、また、全自動で掃除をしてくれるタイプがあります。また、トイレに入れる砂にも鉱物製、紙製、木材製など様々なものがあります。
自由に組み合わせて、猫が好んで使うようなトイレにしましょう。また毎日使うものですから、置く場所に困らず飼い主が掃除のしやすいものにすることも大切です。
掃除の仕方
トイレの掃除は猫が使ったらできるだけすぐしてあげることが必要です。猫はとてもきれい好きなため、トイレが汚れてしまうとせっかくトイレを覚えても別の場所でしてしまうことがあります。こまめに掃除をし、外出などで長時間トイレの掃除ができない場合はあらかじめ余分にトイレを用意しておきましょう。
トイレの掃除は排泄物がかかった砂をスコップで取り除き、捨てた分の砂を足すようにします。週一回くらいはトイレ自体を丸ごと洗うようにし、トイレの周辺もまめに掃除をしておくとよいでしょう。
また、猫は人間や犬ほど頻繁に排尿しないため、排尿すると尿が濃縮されて、においも強くなります。そのためトイレ以外の場所で猫が排泄してしまった場合、強力な消臭が必要です。そこで消臭には沸騰したお湯をかけるのが効果的であることをご存知でしょうか。においの強い成分は熱湯によってほとんど溶けてしまいます。ぞうきんで拭いたり消臭スプレーをかけたりしてもにおいが消えない場合は試してみてはいかがでしょうか。
参考文献
『かわいい猫との暮らし方、しつけ方』小島正記監修、成美堂出版
『うちの猫のキモチがわかる本』学研
『ネコの“本当の気持ち”がわかる本』今泉忠明監修、ナツメ社