ペットのためのホリスティックケア
第3回 マッサージで
ペットと一緒にリラックス
ペットと一緒にリラックス
今回はペットのマッサージについてお届けします。難しいことはありません。大切なのはあなたがリラックスして楽しむこと。そして、ペットが気持ち良いと感じるところを見つけることです。
もちろんリンパや神経の流れを考えながらツボを的確に刺激して行うマッサージは効果的ですが、ツボは自分の身体ですらうまく捉えることが難しいものです。こと犬や猫では、本を参考にしていてもさわりながら「本当にここで合っているの?」と疑問を抱く方も多いことでしょう。不安な気持ちでさわればその緊張がペットにも伝わり、リラックスさせるつもりが逆に疲れさせてしまった…なんてことにもなりかねません。
そこで今回はツボを限定せずに、多く集まっているところ、気持ち良いと感じやすいところをあなたの手でさわり、その子の「ツボ」を探ってみましょう。
私たち人間は犬や猫よりも体温が低いため、おなか周りなどの毛が少なく敏感な部分をさわる時に手が冷たいのはよくありません。少し温めてから始めましょう。
まずは自分の深い呼吸を心掛けながら、力を入れず柔らかくさわりましょう。反応はどうですか?身体が強張ったり逃げようとしたりするのであればリラックスしていない状態です。急所であるおなか周りの他にあし先やしっぽは苦手な子も多いところ。さわられることに慣れていない子に無理強いはせず、嫌がらないところを気持ち良くしてあげましょう。頭や背中側なら平気な子は多いです。
身体に強張りがなくそのままおなかを見せるようにしたり、目を細めるのもリラックスのサインです。猫の場合はのどを鳴らすと分かりやすいですね。
犬には鎖骨がありません。その代わり筋肉を使って常に頭を持ち上げています。小型犬は飼い主を見上げる時に角度がつくため、また大型犬は頭そのものが重いためどうしても首が凝りがちです。そんな首は両脇、後ろから肩甲骨のあたりまで、広い部分は指と手のひら全体で、狭い部分は指先でゆっくりとほぐしてあげましょう。落ち着かない子には手のひらを当てて温めてあげるだけでも効果的。もちろんホットタオルでもOKです。
背骨は身体を支える柱です。大事な部分ですから背骨の両脇をなぞるように指を滑らせたり、くるくると小さな円を描きながら揉んであげたりすると良いでしょう。また、胴長短足な子は背骨に負担がかかり、椎間板ヘルニアになりやすい特性があります。さわっている途中で硬さを感じるところがあれば、特に負担が掛かっているところかもしれません。さわることで痛みを感じたり違和感があると身体が強張りますので、その場合は温めるだけに留め、無理にほぐさないようにしましょう。獣医師に早めに相談することも大切です。
耳はツボが多く集まっており、人でもマッサージをすると効果的です。たれ耳・立耳など形も様々ですが、基本的にやり方は同じ。根元部分から揉み込むように回し、また先まで軽く引っ張るようにしてたくさんのツボを刺激してあげてください。耳が薄い子の場合は撫でるだけでも良いでしょう。
ボタンを押すように親指で揉みましょう。苦手な子もいますが、好きな子も多いところです。普段から様々な刺激を感じている部分ですから、優しくいたわってあげてください。
年を重ね運動量が減ってくると、身体を動かす機会が減るために血行が悪くなり、ますます身体が動かしにくくなってしまいます。体を温め、マッサージだけでなくストレッチも取り入れて積極的に関節を動かし、血行をスムーズにしてあげると良いでしょう。
四肢を一本ずつゆっくり曲げ伸ばしたり、関節部分でぐるぐると回したりすることで代謝が上がり、自然と免疫力も上がります。
ただし、無理はいけません。痛みを感じている場合もあると考えて、最初は軽く撫でるところから始めると良いでしょう。
飼い主にさわってもらうだけで嬉しいペットはたくさんいます。ちゃんとした知識がなくても、普段頭を撫でてあげることの延長に、コミュニケーションの一つとして日頃から頻繁にさわってあげてください。
気持ち良いと感じるところから始め、少しずつ範囲を広げていってどこでも嫌がらずにさわらせてくれるようになったら、体調の変化にも気付きやすくなりますよ。
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GORON編集部
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