ついこの前まで「秋なのにまだまだ暑い!」と汗をかいていたと思ったら急に冬の寒さがやってきましたね。
立冬を過ぎましたので暦の上ではもう冬です。
前回もお話させて頂きましたが、暑い暑い、長い長い夏から一気に寒くなったせいか、体がついていけずにパワー不足になってしまったり、体調不良になっているワンコや人がとても多いです。
特に、冬に大活躍してくれる「腎」のパワーが不足していると
「上がったものを下ろせない」
「体温調節が上手くいかない」
などなど、様々な不調になりやすくなります。
飼い主さんも
「病気ではないんだけど…なんか腰が重い」
「のぼせやすくなってる気がする」
など、何となくな不調を感じてる方もいらっしゃるかもしれません。
※免疫力なども低下しますので、いろんな事が起こります。
本格的な冬を迎える前にしっかり腎パワーを回復させて、これから来る寒さに備えちゃいましょう。
「ママは腎パワーが無くなって、ひどい蕁麻疹になった事あるんだよ!」
生命力の貯蔵タンク!大事な大事な「腎」のお話
東洋医学的な「腎」の役割は
・精気(元気)を蓄える
・水分を管理して尿を排泄する
・酸素を深く吸い込む
・体温を調節する
などがあります。
今回特にお話したいのが「精気(元気)を蓄える」という働きです。
腎は「生命の素」を貯蔵する場所と言われています。
この生命の素というのは成長や発育、生殖といった動物の根本的無い活動に必要なエネルギーであり、親から受け継いだものと日々の食事や飲み物やケアから生まれるエネルギーの事です。
この「生命の素」が不足したり、枯渇してしまうと先はお話した様にのぼせやすくなったり、冷えた体が温まりにくくなったり、浮腫みや腰痛、免疫力の低下など様々な不調になりやすくなります。
また、冬にしっかりと腎の養生をしておく事で次の春を迎える為の準備になります。
季節の変わり目を乗り切る為にもケアはとても大切です。
飼い主さんもご一緒に考えてみましょう!こんな症状ありませんか?
今回のチェックはあくまでも「腎のパワー不足」を中心としています。
「病気かどうか」ではありませんのでご注意ください。
もちろん気になったり、症状が重い様でしたら医師や獣医師の診察を受けてくださいね。
︎・頭、脇、肩甲骨周りが熱い
※癲癇発作の前兆の場合もあります。
・のぼせている(舌が赤くなることもあります)
・耳たぶが黒い
・外耳炎を繰り返している
・乳歯が抜けにくい(子犬の場合)
・歯が弱い 抜けやすい
・歯周病や口内炎が出ている
・毛艶が悪い
・白髪が急に増えた
・毛がいつもより抜けやすい
・腰痛、ヘルニアになった
・尿漏れ
・疲れやすい
他にも「急に歳をとったかも?」と感じた時は腎がお疲れなのかもしれません。
しっかりケアをして、腎のパワーを回復させてあげてくださいね。
「疲れる前に養生するのも大切だよ」
その症状、原因は加齢ではないかも?6歳から気を付けたいこと
「え?6歳なんてまだ若いじゃない」と思われる方もいらっしゃると思いますが、
犬は、5〜6歳が生まれ持った腎のパワー(腎精)のピークを迎え、その後は低下していきます。
(人間は、女性が28歳、男性が32歳がピークと言われています)
健康で元気であれば低下のスピードは緩やかですが、病気や心身の疲労などの理由で腎に溜めてあったパワーをたくさん使う事が起きると老化のスピードは加速し、一気に年をとったように見える事があります。
愛犬を見て「急に足腰が弱くなったなあ…」「白髪増えたなあ」「体力無くなってるかも?」と感じたら、それは年齢のせいだけではないかもしれません。
また、ハイシニアのワンコのお話になりますが、痴呆や徘徊などの行動も腎の力の低下に関係があると言われています。
養生する事で改善は難しくても、症状を穏やかにしてあげたり、進行スピードを緩める事が期待出来ます。
「年だもん…仕方ないよね…」と悲しまず、少しずつでも腎パワーを補給してあげて下さいね。
「のんびりだけど、キラキラのシニアライフ!」
次は、「腎」のケア方法のご紹介です。