しつけ・ケア

猫のしつけとケア 第2回.猫のお手入れ≪グルーミング≫

猫のしつけとケア

第2回 「猫のお手入れ≪グルーミング≫」

    


 しつけと同様、大切なのがお手入れです。猫は自分で舌を使って毛づくろいをしたり、爪とぎなどもしますが、それでは行き届かないところが多くあります。また、猫は高齢になってくると自分でお手入れをする回数が減ってくるので、猫が若いうちからお手入れに慣れさせ、お手入れが猫のストレスにならないようにすることが必要です。
 定期的にお手入れをすることで猫の健康をチェックすることにもつながります。面倒くさがらずにお手入れしましょう。

 猫の体のお手入れをすることをグルーミングといいます。グルーミングでは特に猫が自分では届かない、首まわりやしっぽのつけ根や、目、歯、耳、爪などの顔回りを丁寧に行います。はじめは嫌がる猫もいるかもしれませんが、グルーミングは猫にとって本来とても気持ちのいいものです。猫とのスキンシップの手立てとしても有効ですので、ぜひグルーミングを習慣化してみて下さい。

ブラッシングとコーミング

 ブラシとコーム(くし)を使用する毛のお手入れはグルーミングの基本です。長毛種の場合は毎日、短毛種の場合は換毛期に集中して行いましょう。
 ブラッシングの手順は以下のとおりです。

  1.  まずは顔から。耳の後ろからはじめ、鼻先に向かう感じで軽くクシを入れていきます。

  2.  目の粗いクシ、その次にブラシ、の順番で全身の毛をといていきます。基本的には毛の流れに沿って行いますが、たまに毛の流れと逆にとかすと抜け毛がよくとれます。

     最後の仕上げとして、目の細かいクシ、またはブラシを使って被毛を整えます。

爪切り

 頻繁に爪とぎする猫ですが、室内飼い猫ではそれでは足りません。伸びすぎた爪は折れたり、割れたりして人間にとっても危険です。定期的にカットしましょう。ただし、猫の爪には途中まで神経が通っているので、ピンクの部分は残して先の透明な部分だけ切るようにしてください。

目ヤニ

 猫の目のまわりは目ヤニや涙で汚れており、放っておくと「涙やけ」といって周辺の毛が変色してしまいます。毎日欠かさず、ぬるま湯に浸したガーゼや綿棒などで、目のまわりを拭きましょう。結膜炎などの目の病気の予防にもなります。

耳のお手入れ

 猫は耳の中に入ってしまったゴミは頭を振って自分で外に出しますので、特にケアする必要はありません。外耳の汚れは飼い主が月に1、2回、棒などでふき取ってあげましょう。市販のイヤークリームやオリーブオイルを使うと、汚れがよく落ちます。仕上げにイヤーパウダーをつけてあげるとより良いです。

歯磨き

 猫も人間と同様に、歯磨きを怠ると歯肉炎や歯槽膿漏になってしまいます。子猫のうちから月に2~3回程度、猫用の歯ブラシで歯の生え際を中心に磨きましょう。ただ最初のうちは突然歯磨きをしようとしても難しいかもしれませんので、ガーゼで歯をふくことからはじめると良いでしょう。
 缶詰等のやわらかい食べ物を主食にしている猫は、特に歯石がつきやすいので注意して磨いてください。歯石が付着してしまったら、動物病院で除去してもらいましょう。年に1~2回が目安です。

 


参考文献
『かわいい猫との暮らし方、しつけ方』小島正記監修、成美堂出版
『うちの猫のキモチがわかる本』学研
『ネコの“本当の気持ち”がわかる本』今泉忠明監修、ナツメ社

猫のしつけとケア
第3回 猫のトイレ環境

猫のしつけとケア
第1回 猫のしつけ

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