犬と共に踏み出す一歩
「KIDOGS」
第4回 ドッグトレーニング
KIDOGS 犬の講師 里見潤
KIDOGS 犬の講師 里見潤
「キドックス」では、参加する若者1人が1頭の保護犬を担当し、新しい家族と犬とが互いに安心してスムーズに新しい生活を始められるように、そして周りに迷惑が掛からないよう暮らしていくためのトレーニングをします。
人との触れ合いに少しづつ慣れる
人のペースに合わせ散歩をする
留守番を安心してできる
人の指示で「待つ」ことができる
我慢すること、諦めることも大事であることを学ぶ
保護される前の環境や暮らしにより、人を信頼できず、警戒心や不信感を持っている犬もいます。
「人をもう一度信頼する、そして家庭生活をするためのマナーを覚える」ことが、キドックスで行う犬たちへのトレーニングです。
そして、キドックスの活動に参加する若者の多くは、ドッグトレーニングをすること自体が初めて。若者も勉強、犬も勉強、お互い初めて同士です。
ドッグトレーニングは、スワレ・マテ・フセ・コイ・ハウスなどを犬に教える前に、犬との信頼関係をつくることがはじめの一歩。散歩をする・健康チェック・ケアをする・触れ合う、人を怖がり警戒心を持っている仔には、食べ物を使って警戒心を解いていきます。担当する保護犬が、何が好きで苦手かを知ることも大切です。
お互いを知り、信頼を築いていきながら、トレーニングをしていきます。
食べ物を使ってトレーニングを行うことがあります。
例えば「スワレ」の場合、手に持ったオヤツを犬の口元から、頭をなぞるように上げていくとオヤツを目で追う犬の視線が上がり、後脚を曲げ、腰が落ちると「スワレ」の姿勢になります。
人が求めている行動を犬ができたら、まず誉めて、それからご褒美のオヤツをあげる。これを何度も繰り返していきます。
そして、何度も行っていくうちに、声の指示と手のサインだけで座れば誉められ、犬は指示に従い行動をしたときいいことがあると覚えていきます。
ドッグトレーニングでは、犬に「指示=行動」を教えるだけではなく、「人と一緒にトレーニングをすることが楽しい=信頼を築いてゆく」人と犬の共同作業でもあります。
キドックスのドッグトレーナーは、保護犬にではなく、若者にトレーニングのやり方を指導するのが役割です。
若者が保護犬に行うトレーニングは、うまくできることもあるし、なかなかうまくいかないこともあります。うまくいかないときにやり方の微調整を指導したり、励ましの声掛けをすることもあります。それとは反対に指導しすぎず、若者自ら考え・判断させ・実行させることもあります。
「教えすぎず、見守ることの大事さ」
私たちは、そのことを若者から教えてもらっています。
保護犬のトレーニングを通して、若者たちは、
「諦めず根気よく続けること」
「うまくいかないときの気持ちの切り替え」
「相手の気持ちを考える」
「感情を表に出して伝える」
などを経験し学ぶ機会を持っていると感じます。
保護犬たちにとっては「もう一度家庭で暮らすため」、そして若者にとっては「自立」のきっかけに繋がっていくと思っています。
保護犬のためにするトレーニングが、里親家族のためになり、それが若者自身の1歩になる・・キドックスで若者が担当した保護犬のポチとペーは、いま里親希望家庭先でトライアル中です。
NPO法人キドックス(KIDOGS)
http://kidogs.org/
キドックス 犬の講師 山田有紀子 Dog Training Wind Blume
http://wind-blume.com/index.html
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