進由紀

馬と仲良くなろう part1

乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。

今回は、まだ馬に実際に会ったり、触れ合ったり、乗ったりした事がない方に向けてのお話をしようと思います。
馬との触れ合いの基本の基本から!

馬に会いに行こう

基本的に気軽に会いに行ける所にいる馬は、人が来ることに慣れている場合が多いですが、それでも色々な馬がいます。
とても繊細で、驚いたり不安に感じたりしやすい動物です。放牧場や馬房にいる馬に近づく時はゆっくりと近づきましょう。
馬の視界は350°と言われていますが、真後ろや目の前は見えづらいです。必ず横側から近づきます。
もしも馬が後ろを向いていてこちらへ向かない時は、声をかけてみましょう。
それでも動かない時は、放っておいて欲しいという事です。しつこくせずに、一旦去りましょう。

馬に挨拶をする

馬がこちらを向いて近づいてきてくれたら挨拶をします。
なるべく大きな動きをせずに静かに声をかけてください。言葉は馬の名前でもなんでも良いです!
馬は、その人を観察して誰なのか、なぜ呼ばれたのか考えています。おやつくれるかな?お仕事かな?と。

馬が近づいてきてくれる間、挨拶してからは馬の表情に注目してください。
耳を後ろに向けて伏せていたら、馬は怒っています。そのまま近づくと噛まれてしまうかもしれません。安全な場所まで距離を取ってください。目を見開いていたら、馬は不審がって怖がっています。その際も距離を取りましょう。慌てて動くとさらに馬を驚かせてしまいます。落ち着いて動いてくださいね。

馬の方から鼻を近づけてくるような仕草の時は馬があなたを知ろうとして受け入れようとしてくれています。
ただのおやつのおねだりの場合もあります。

馬に触れてみよう

挨拶ができたら、馬に触れてみましょう。
この時、馬の左側に立ちます。馬のほとんど全てのトレーニングは馬の左側に人間が立って行います。
ですので、馬は自分の左側に人間がいる事には慣れています。もちろんトレーニングの過程で右側に立つこともありますが、基本的には左側です。

触れる時は、低く優しく声をかけながら、馬の首の辺りを毛並みに沿って撫でてあげて下さい。
手を伸ばす時に、馬が避けたら、それは嫌がっていますので、無理に触らないでください。

馬の顔を触るのは初めましての場合は、大抵嫌がります。人間同士でも人の顔をいきなり触らないですよね。人でしたら握手とかからだと思いますが、馬の首を撫でるのは馬との握手の様な感じです。

馬を褒めてあげる時に、馬の首をポンポンと軽くタップしたり撫でたりします。
ですので馬にとって首を撫でられるのは良い気分です。

馬に会いに行って馬と挨拶をして、触れてみる所までお話しました。
大きな声や大きな動き、急な動きをしないで、馬の近くでは静かに穏やかに過ごしてくださいね。

馬と仲良くなろう part2

進 由紀

進 由紀

投稿者の記事一覧

(すすむ ゆき)
乗馬インストラクター
全国乗馬倶楽部振興協会認定指導者

2002年より乗馬クラブでインストラクターとして働く

「馬は自分を映す鏡」の様な存在です。
自分の行動に対しての答えを、いつも分かりやすく返してくれます。
だからこそ、いつでも正直に、真剣に、謙虚に、馬と向き合う事が出来ます。
それは時に苦しいけれど、そんな時にもポッと何か閃きをくれたりする。
馬はとても賢くて、優しくて、そしてどんな馬もみな、真面目で頑張り屋です。

出会った馬には、幸せを感じながら人間と仕事をしてもらえるように。
また馬の素晴らしさを一人でも多くの方に知って頂けるように。

馬と共に成長し、人々に貢献する事を目標に、日々奮闘しています。

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