立冬を過ぎ、日が落ちるのが早くなり、朝晩は冷え込む事が多くなってきました。
よく高齢のワンコと暮らす飼い主さんから「うちの子、高齢だし持病あるし…冬を乗り切らないと」とお話をうかがう事があります。
「小桃はすぐヒエヒエになっちゃうから冬はツライの」
*我が家の小桃は冷え体質です
東洋医学から見る冬に出やすい不調の原因は、
外気が冷える事で体内の水分が冷え、生命力の貯蔵庫であり体内の水分管理を司る「腎」が疲れて弱りやすくなることです。
そうすると、腎に関係した「膀胱」「ホルモン(東洋医学にホルモンという考え方は無いですが)」「生殖系」「免疫」などに影響し、冷え性になったり、腰痛や足の痛みが出やすくなります。
老化も目立ちやすくなりますので、シニアのワンコは「あれ?なんか急に歳をとったような…」と感じる飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
「腎」は、生命力の貯蔵庫であり「元気」を蓄える場所でもあります。
1年を通してケアしたいですが、冬は特にしっかりと養生してあげる必要があるんです。
腎が弱った時の体のサインってどんなもの?
血液検査など、病院での検査で数値としてなかなか出にくいですが(機能が半分以下にならないと出ない場合もあるそうです)、腎が弱ると体がサインを出してくれます。
特に分かりやすく、見つけやすい症状をいくつかご紹介させて頂きますね。
【 膀胱 】
・膀胱炎を繰り返す
・尿漏れがある
【 耳 】
・耳が遠くなった
・耳たぶが黒くなった
・外耳炎を繰り返す
【 歯 】
・歯が弱い、抜ける
・歯周病や口内炎が多い
(仔犬の場合)乳歯が抜けにくい
【 被毛 】
・毛艶が悪い
・白髪が出るのが早い、多い
・毛がやたら抜ける、抜けやすい。
【 骨や関節 】
・腰痛、ヘルニアになった
・関節炎になった
【 その他 】
・痴呆が始まった
・徘徊する
・シニアになってからの癲癇
などがあります。
「怖がりさんも要注意だよー」
*腎が弱る事で怖がりになったり、逆に怖がってばかりで腎を疲弊させる事があります。
「え?うちの子、まだ若いけど、この症状があるかも」という飼い主さんがいらっしゃるかもしれません。
その場合は「腎が弱い体質」という可能性があります。
気になる方は是非腎を養生してあげてくださいね。
次は、腎だけでなく、シニアのワンコは気になる目のケアとアンチエイジングのワンコ薬膳ごはんを紹介します。