コロナ渦、、、
自宅で過ごす時間が増えたことで、多くの人の暮らしに様々な変化がおこっていると思います。
日本でも、ペットを飼う人が増えているといったニュースを耳にすることがあります。
今回の世界の動物事情は、「コロナでペットを飼う人が増えた?~ アメリカの場合 ~」
動物愛護について、動物虐待や違法行為などに関する「獣医法医学」を修了した認定法医学獣医師であり、アメリカ在住の現役臨床獣医師、シェルターメディシンでもある西山ゆう子さんから、アメリカのコロナ渦後のペット飼育状況について伺いました。
GORON 吉川奈美紀
西山ゆう子さんの情報サイトより(2020年12月4日)
https://yukonishiyama.com/petowner-covid/
対面からバーチャルへ
今年はコロナの影響もあり、私は一度も日本に行っていない。
講演会、勉強会、あるいは学校の講義などは、ぜんぶネットだ。 移動時間もないし、交通費もかからないし、便利なのは確か。
不便なのは、日本とロスとで時差があるので、ライブの場合はこっちの夜や深夜であるということ。
後は、部屋の見える部分を、きれいに整頓しなくてはならないこと。笑。 飛行機のマイレージが貯まらないこと。涙。
ともあれ、便利な世の中になったもんだ、と、アナログ世代の自分は、しみじみと思う。
1年まるごと、ロサンゼルスに腰を落ち着けて住んだのは7年ぶり。
コロナがなかったら、やはり日本とロスを、2-3が月おきに行ったり来たりの、半々の生活を続けていただろう。
本業である、臨床獣医としてのお仕事も、この1年、割とまじめに、ロサンゼルスでやっていたことになる。
コロナ禍での、ソーシャルデイスタンスを配慮しての診療なのだが、ロスのどこの動物病院も忙しくててんてこ舞いだそうだ。
新患で忙しい
ロサンゼルスの動物病院の場合、今年の3月の初期の流行時に、急患以外は診ない、という時期が1-2か月ほどあった。
ちょうど最初のロックダウンの頃である。 その後、診療が再開すると同時に、どこも多忙で予約がなかなかとれない、という状態になり、それが夏から秋、そして今でも続いている。
これは全米的な傾向らしく、米国獣医師会や保健会社などの調査でも明らかになっている。
当初は、「コロナ禍で急患しか診なかったのだから、そのツケがきた」くらいに思っていたが、いやいや、明らかに新患が増え、飼い主さんの意識も高まっていると感じている。
新しく愛護団体から成犬、成猫を譲渡してもらった、という人。
ブリーダーから子犬、子猫を購入した、という人。
特に子犬や、若い犬は需用より供給が不足し、愛護団体でも順番待ちになっているという。
さらに、今まで以上に責任を持って飼う、という姿勢が全体的にみられるようになった。
衝動飼い?
これに関して、メデイアなどは、コロナ禍で家にいることが多くなり、寂しいからペットでも飼って、寂しさを紛らわせている、と結論している記事が多いように思う。
そして、コロナが落ち着き、あるいはまた通勤が始まると、今度は簡単にペットが捨てられるのでは、と懸念する声もある。
寂しさから衝動的に、何も考えずに動物を飼う人は、以前からも一部いたと思う。
だが、今のペットブームは、私はそういう人だけではないように感じている。
実際、多くのシェルターでは、今のところ、「コロナ衝動飼い」の後の、「コロナ遺棄」現象は多くないと言っている。
まあ、これから今後、どうなるか、やはり心配ではあるが。。