尻尾・皮膚
とても敏感な馬の皮膚!
馬が左右にブンブンと尻尾を振り回している事があります。
犬が嬉しい時に尻尾を振る事から、「今喜んでいるんですか?」とよく聞かれますが、このしぐさはハエを追い払っているのです。
馬の皮膚は、とても敏感で繊細なので、ハエや虫が体に止まる事を嫌がります。
馬には、虫を追い払う為の筋肉もあるんですよ。
尻尾が届かない前躯(馬の体の前側)には、その筋肉があり、表面をプルプルと震わせて虫を追い払います。
うるさいという言葉の漢字が「五月蠅い(うるさい)」なのは、5月頃出始めた元気な蠅を馬が忙しく追い払う様子(馬の気持ち?)からという説もあります。
馬の体の大きさと比較したら小さな小さなハエや虫でも、それがとまる、もしくはとまろうとするだけでも嫌がる程の敏感さを持った皮膚なのです。
その敏感さがあるからこそ、人の扶助(合図)や微妙な筋肉の動きなどを馬に伝える事が出来るんですね。
他にも尻尾は、喜んでいるときや興奮しているときに、根本を上げます。
首も高く上げて、スキップするように走る事があります。放牧場などでみられるしぐさです。
【 喜んでいる馬の姿 】
肢
前肢を振り出して地面をかいているのを「前掻き(まえかき)」と言います。
これは、何かを要求している時に見られるしぐさです。
ご飯やおやつが欲しいときや、繋がれていたり、放牧しているときならば、馬房に帰りたいなどの気持ちの表れです。
また、疝痛と呼ばれる腹痛など不調を訴えるしぐさでもあります。
騎乗時も、耳の動きや息遣い、尻尾の動きを気にかけてあげると、リラックスしてるな、集中してるな、虫をかなり気にしているな、など、分かる事が沢山あります。
馬の気持ちを汲み取って、ぜひ皆さんに楽しく馬と触れ合っていただけたら嬉しいです。