ようこそ猫カフェへ
里親募集型猫カフェ「Hakobuneco」の
取り組み
第2回 里親になるには
前回、里親募集型の猫カフェでも、ただふれあうだけの目的で来店はオッケーだとご紹介したが、実際に「本気で猫を探している」里親希望の場合を中心に進めよう。
「里親さんの家族の一員となるために、猫たちがここから巣立っていくことを、うちでは“卒業”と呼んでいますが、今は結構、里親希望の面談が続いています。昭和店のオープン当初は、テレビや新聞などのメディアで紹介していただいたこともあって、すごく反響があったんですが、最近はだいぶ落ち着いてきて、ようやく地域に浸透してきたというところでしょうか。
今では、ブログをご覧になって来店される方が増えていますね。あとは、口コミじゃないかと思います。動物愛護団体も、うちだけじゃなくて他の猫カフェとも提携しているので、例えば譲渡会のときにうちを紹介してくださったり、他の猫カフェでも“Hakobunecoにいい子たちがたくさんいるから”って言ってくださっているみたいです。
逆に、お客様から“子猫がほしいんです”とリクエストがあった場合は、動物愛護団体が行っている譲渡会や、子猫のいる猫カフェを紹介します。ここに来ている猫たちは去勢避妊を済ませた成猫ばかりなので」
家族の一員として迎える猫だからこそ、慎重に選びたいという気持ちは、誰でも当然思うこと。だからこそ出会いは大切に、と水野さんは説く。
「自分でも猫を飼っている経験上から言わせていただくと、うちの店だけで決めなくてもいいと、お客様にもアドバイスします。色々なところで猫たちを見て、本当に気に入った猫と一緒になれるのが一番いいですよね。ただし、うちはこの通り動物病院がついていますから、検査もしっかりやってますよーとはアピールしますが(笑)」
2010年の昭和店オープンから2年が過ぎ、卒業した猫たちは40頭近くいるという。今年2月にオープンした八王子店でも早々に3頭が卒業して、まだまだ卒業生は増える見込みだ。
「かわいい猫たちが卒業してしまうのは寂しいけれども、彼らのお家ができるわけですから、こんなに嬉しいことはありませんよね」
いよいよ、猫たちを迎えるためのステップをご紹介する(あくまでもHakobunecoの場合)。
1.来店してゆっくり過ごす。
2.気に入った猫を見つける。
3.気に入った猫をスタッフに伝える。
4.気に入った猫に、他の里親希望がいなければ愛護団体の方と面談。
5.面談後、猫のトライアルスタート。
※トライアル期間は1週間~10日間くらい。
6.トライアルが無事に終えれば、晴れて猫が家族の一員に!
※猫たちには、オペ代やワクチン代などの実費相当の譲渡金がある。
「面接からの流れは動物愛護団体が担当するので、私たち店のスタッフが関わるのはお客様から“この猫がいい”と告げていただくまでですね。トライアル期間は、本当に飼えるかどうかを見極めるためにも欠かせません」
先住猫がいたりすると猫同士の相性をみたり、大人数の家族では猫アレルギーがいないかなど、様々なトラブルを事前に防ぐために必要なのだとか。ちなみに、譲渡金に関しては、去勢避妊手術の費用も異なり個体差もあるので一概には言えないが、目安としては3万円前後とか。
次回は実際に里親になった方のインタビューを中心にお届けする。
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