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 ペットの医療・健康

 第3回「ペットの健康診断について」


 ペットの健康を維持するためには、予防が大切。その予防の手立ての一歩が健康診断です。第3・4回では、ペットの健康診断や、家庭でできる健康チェックについて、お話をお伝えしていきます。

ペットの健康診断はなぜ大事なのでしょうか

 ペットの飼い主である私たち人間も、ほとんどの人は年に1度程度の健康診断を受けているのではないでしょうか。人間ドックや個別の検診を受けることで、病気を早期に発見できれば、万が一病気が見つかったとしても治す確率はぐっと上がるのです。

 犬や猫などのペットたちもこれと同じ理由で、定期的に健康診断をしておく必要があります。いや、むしろペットたちのほうが必要であるかもしれません。人間のように言葉で不調を訴えたり、痛みを表に出さないぶん、病気にかかっていても発見が遅れてしまいがちだからです。動物は、体の調子が悪かったとしても、それを飼い主さんに伝えることはしませんし、本能的に隠そうとする傾向があります。ですから、様子がおかしいことに気付いたときには手遅れだった……といった事態にならないように、飼い主さんの側で気をつけてあげなければいけません。

 特に、今は昔と違って、犬や猫が人間同様かなり長生きになっています。そのため、人間と似た病気、糖尿病やがんなどの重い病気にかかるケースが増えています。明らかな症状が出てからでは遅いかもしれません。

 動物医療の先進国であるアメリカでは、ペットの予防医療が大変進んでいます。飼い主さんにとっては、かかりつけの動物病院でペットに定期健診を受けさせることがごく当たり前の習慣となっています。こうした流れは日本でもこれから広く浸透していくことでしょう。

 もちろん健康診断のみで、すべての病気が必ず発見できるわけではありません。外見上の症状が出にくい類の病気を見つけることは難しいのです。しかしそれでも何もしないことに比べれば、定期的な健康診断を受けておくことのメリットのほうがはるかに大きいことでしょう。

どのくらいの間隔で健康診断を受ければいいの?

 平均寿命がおよそ10年の、犬の中年期は5歳位からと言われており、この年齢以降は腫瘍系の病気や、成人病に気をつけてあげましょう。さらに老年期になると毛づやがなくなってきたり、白内障が始まる場合があります。今やペットは、家族の一員として室内飼いをすることがほとんどとなり、かわいがられ、時に甘やかされて育つため、寿命が長くなるだけではなく生活習慣病にかかってしまうことも多いのです。

 ペットが健康診断を受ける頻度としては、人間同様、年に1回程度を目安にするとよいでしょう。ただし、犬の1年が人間の1年と違うことを考慮すれば、これでもそれほど短い間隔とは言えません。犬の場合では毎春のフィラリア検査時に一緒に血液検査などを受けさせる飼い主さんが多いようです。犬の年齢が上がってくれば、それに応じて健康診断を受ける頻度を上げるなどの配慮が必要になってくるでしょう。

健康診断ではどんなことを調べるの?

 ペットの健康診断は、大きく分けて動物病院にて行うもの郵送で簡易的に行うものとの2種類があります。

 動物病院で受ける犬の健康診断には、簡単なコースから詳細な検査を行うものまでいろいろですが、主に以下の5つの検査が必要に応じて行われます。

 まずは身体検査。聴診器を当てて心音や肺の音をチェックし、体を触ってみて異常に有無を確かめます。熱や脈拍も計測します。これらの検査は通常毎回行われます。

 次に、血液検査で、これは身体検査だけでは分からない異常を見つけるために行われます。血液検査での数値の異常を見つけるためにも、健康な時期に血液検査を受けておき、自分のペットの正常値を知っておきましょう。体調が悪くなってから初めて血液検査を受けるのではなく、正常なときに受けておけば安心です。

 3つ目は糞便検査尿検査です。糞便検査を行うのは、犬の便の中に寄生虫の卵などがないか、下痢や吐き気を引き起こす細菌などがいないかどうかを調べるためです。尿検査では、膀胱炎にかかっていないか、また、蛋白や潜血がないかどうかなどを調べます。

 レントゲン検査は撮る必要のある場合のみになりますが、心臓や呼吸器系に異常があるかもしれない場合には、胸部レントゲンを撮ります。泌尿生殖器や肝臓あるいは消化器系統に異常があると疑われる場合は、腹部レントゲンを撮ります。

 最後に超音波検査ですが、これもレントゲンを撮る場合と同じく、特別な場合にのみ行われます。

 その他、動物病院で行う検査には、2、3時間ですむお手軽な「犬ドッグ」と言われるものもあります。これも動物病院により金額はさまざまです。安価な検査では2000円程度からあるようですが、標準的には小型犬なら8000円前後、中型犬で12000円前後、大型犬で15000円前後が目安のようです。検査内容と金額については、先に問い合わせて確認するとよいでしょう。

 一方の郵送式の健康診断は非常に簡単です。国の認可を受けた検査機関から、採尿・採便などができる5000円ほどの検査キットを買い、説明書に従って飼い主さんが行います。

 郵送の検査はお手軽ですが詳しい検査ではないため、病気の発見には動物病院で行う検査に比べやはり限界があります。ペットの体調に特に大きな異常が見られないような場合であれば、電話やインターネットで簡単にキット購入ができるため、この方法でもよいでしょう。

 次回は、自宅でのペットの健康チェックについてです。

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