ペットの医療・健康
第9回 ワクチンの知識 猫編
猫用ワクチン、3種混合が一般的
猫用のワクチンは犬用に比べて種類が少なく、混合ワクチンも3種、4種、5種、7種のみです。完全に室内飼いをしている猫ならば3種混合ワクチン(コアワクチン)で十分でしょう。猫の場合、外で生活しているのら猫は、一見元気でも病気を持っている場合があります。エイズ感染などの危険を避けるためにも、できれば室内のみで飼うことがベストです。
猫用の3種混合ワクチンは、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の3種の病気を予防します。
この3種混合のほかに、クラミジア、白血病、カリシウイルスを増やした混合ワクチンがありますが、白血病ワクチンはアメリカでは850匹から1万匹に1匹の割合で悪性繊維肉腫の副作用があると報告されています。これは不活化ワクチンの含有物質が誘発しているとも考えられています。
また、残念ながら猫用ワクチンで予防できない病気もあります。
猫の代表的な伝染病の猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)と猫伝染性腹膜炎は両方共、発病すると完治は困難で死亡率が高い病気ですが、残念ながらワクチンはありません。現状では室内飼いをすることが唯一の予防法です。
猫のワクチンの接種率と検討
猫のワクチン接種時期は、生後3か月位までに1回目を行い、その1か月後に2回目、翌年からは年1度というのが一般的でしょう。
費用は3種混合ワクチンでおおよそ5000円から8000円程度。猫のワクチン接種は3年に1回でよいという説もあるようですが、これはそもそもアメリカで言われていたことが日本に伝わってきたものです。
アメリカでは接種義務のあるワクチン数が多く、年1回では猫に負担が掛かり過ぎるという事実があったからでしょう。
また、アメリカのワクチン接種率は日本より高いため、国内全体での免疫力もずっと高いことが大きいです。
日本の接種率では、まだまだ集団免疫の役割を果たせてはいません。しかも、日本国内のワクチンは1年に1回の接種で認可されているため、3年に1回の接種で病気に感染・発症した場合にはメーカーの保障はありません。
それ以外のデメリットとしても、年1回のワクチン接種を行っていない場合はペット保険に加入できないうえ、ペット可の宿泊施設やペットホテルの宿泊が通常は不可となるなど、後々不便になる要素も多いので、よく検討してから決めるのが無難でしょう。
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