しつけ・ケア

犬のリハビリテーション 第3回 ハイドロセラピーを体験!

「ハイドロセラピーってどんなことをするの?」
「泳いだことがないけど大丈夫?」
「リハビリとダイエット、そんな違いがあるの?」
など、疑問をお持ちの方へ。
ひなたと体験してきたワークをご紹介します。

 目的確認と健康チェック!

まず初めてのレッスンでは、ハイドロセラピーをする目的の確認をします。
リハビリなのか? ダイエットなのか? ストレス発散なのか?
目的により、方法や負荷のかけ方に違いがあるそうです。

そして、健康チェック!
今回ハイドロセラピーを担当していただいたインストラクターは、動物看護士でもありました。
*体重測定
*聴診器で心拍チェック
*触診と関節可動域チェック
など、健康状態の確認と犬の身体的な特徴を把握したら、ハイドロセラピー開始です!

 プールに『入る前』『入った後』にすること

水に入る前と後に、シャンプーをします。
それぞれのシャンプーの目的は、
 *『入る前』
  → 犬の身体についたほこりや汚れを落とす
 *『入った後』
  → 水に入っているカルキを洗い流す
どちらも衛生的にハイドロセラピーをするためのシャンプーなのですね。

シャンプーを終えたら、いざプールへ!

 身体を冷やさないための『水の温度』

運動をする前、準備体操をして筋肉や関節をほぐして、けがをしないようにした経験があると思います。
筋肉や関節は、冷やすと動きがわるくなり、動きのパフォーマンスが低下するだけではなく、けがの原因にもなります。
そのため、プールは、温水(ぬるいお湯くらい)になっています。

 泳ぐときの『補助』と『負荷』

初めて泳ぐときやワークの状況に合わせて、補助や負荷をつかっていきます。
*補助 :
ライフジャケット・インストラクターの補助 など

*負荷 :
人工水流 など

この日、水にはいるのが初めてだったひなたは、ライフジャケット着用して泳ぎ始めました。
泳ぎが得意な人と不得意な人がいるように、犬にも泳ぎ上手な犬と下手な犬がいるそうです。
そのポイントは、泳ぐときの姿勢。
特に『顎の位置』だそうです。
*顎の下を水につけていられる=「泳ぎ上手!」
 → 頭の位置が安定し、脊柱ラインが水面と平行になり、しっかり泳げる
*顎を水につけたくなくて上げてしまう=「上手く泳げない」
 → 頭が上がることでお尻が下がり、身体が水面に垂直になり泳げず沈む
人の場合、顔を水につけることが「できる」「できない」がポイントなのと同じですね。

↑ 下顎が水につき、脊柱が水面と平行な状態

ひなたは、下顎を水につけ泳ぐことができていたことと、ライフジャケットが泳ぎの邪魔になっていたので、早々にライフジャケット脱ぎ泳ぐことに、、、すると、必死な瞳から一生懸命さが伝わってきますが、スイスイ泳ぐひなたにびっくり!

 

水大好き!泳ぐの得意な犬は、水に浮くおもちゃなどをつかって、短パンにビーチサンダルをはいた飼い主さんも一緒に遊んでいるそうです。

 クールダウンも大切に!

動いた後のクールダウンは、全ての運動に共通してとても大切なことです。
急に動くことをやめてしまうと、動かした筋肉に疲労物質がたまりやすくなり、こり(筋肉痛)の原因となります。
ここでは、運動の後、プールがジャグジーとなりバブルのマッサージ効果で動かした身体をクールダウンします。

 

そして、プールからでたら再びシャンプー。
カルキを洗い流しトレーニング終了です。

疲労感はもちろん、マッサージ効果で体温が上がっています。
終了後は、すぐにご飯をあげず、まずはゆっくりお休みさせてあげましょう。

水中での運動は、陸上で動く数倍のエネルギーを消費しています。
適切な運動をしない生活を長年すごしながら、出産を繰り返してきたひなたの身体は、「発達できていない筋肉」と「過度に発達している筋肉」があります。
このように筋肉バランスがくずれ、関節の可動域が狭まっているひなたにとって、重力による関節への負担を軽減しながら、発達させたい筋肉を動かせるハイドロセラピーは、最適な運動療法になっています。

興味のある方は、お近くの動物病院にご相談してみてください。

犬のリハビリテーション 第2回 馬から犬へ「マッサージ」「ハイドロセラピー」

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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