猫と楽しく暮らす
~快適住まいづくり
第1回
猫の行動パターンをもとに空間構成を考える
猫の行動パターンをもとに空間構成を考える
十数年前まで、日本では「猫は自由な放し飼い」というイメージがありました。
しかし、近年の住宅事情から、都心では交通事故やFIV(猫エイズ)・FeLV(猫白血病ウィルス)などの伝染病、植え込みや菜園で使われている農薬が体につき舐めたことによる中毒死などの危険から猫を守るためや、他の家の庭での排泄などによるトラブル防止のために、「完全室内飼い」が広まってきています。
そうした飼育環境の変化に、室内でも猫が快適に生活するための工夫が求められるようになりました。
「猫が楽しく暮らす!快適住まいづくり」では、猫の完全室内飼いをベースに、猫が楽しく人と暮らす快適な住まいづくりの工夫をご紹介していきます。
家の中だけで生活する猫にとって、縄張りとなる家の中。
樹上生活をしていた猫の生活導線を考え、立体的に運動できる空間にすることが大切です。
そして、猫にとって「安心で快適な隠れ家」を設けることで、知らない人が来たり、不審な物音がしたなど不安を感じたとき、落ち着いて過ごすことができるようになります。
猫の縄張りとしての空間の質をあげていくための工夫をしていきましょう。
*ステップ1 【隠れ家の形】
猫が本能的に隠れ家にする形状=箱型を基本に選びましょう。
*ステップ2 【隠れ家の場所】
猫が、落ち着ける場所を選びましょう。
リビングや通路など、人の行き来が多い場所だと隠れ家として機能することができません。
いつでもひとりになれるような場所におくことがいちばん大切です。
*ステップ3 【隠れ家の周りに「間」をつくる】
隠れ家の周りに、生活空間とのクッションになる少し落ち着ける空間=「間」があると、さらにいいでしょう。
「間」の大きさは、猫の大きさや性格により変わります。
狭すぎず、広すぎず、その猫に合った広さにすることが大切です。
立体的に空間を使う猫にとっては、高さを変えることで「間」を作ることができます。
その猫に合わせた適度な「間」があることで、隠れ家の快適性・質が格段に上げることもできるのです。
次回は、より具体的な住まいの工夫をご紹介します。
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