アニマルライツ

馬と犬の言葉

乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。
今回は、馬と犬の共通言語についてです。

馬好きの人の多くは犬も好きで、犬を飼っている人もいます。
馬に会いに行くときに犬を連れてくる人もいて、馬と犬が仲良しのように見えることもありますよね。

実際に研究した結果によると、
「馬と犬」
この異なる動物種が実際に遊んでいるときにお互いを理解し、信頼していることが明らかになったそうです。

馬も犬も、一緒に遊ぶ時は公平な競争をするために自らハンディキャップを課すそうです。犬が遊びの最中に歯や爪を使わないようにしたり、馬が頭を下げたり伏せたりするなど、自分の強みを隠します。動物は、より公平な競争をするために自然にこれを行います。
これは、大人が子供と同じ速さで走ったり、ゲームで少し弱くなるのと似ていますね。

でも、馬と犬との間でもこうした事が行われるのはある意味すごいことですよね。
なぜなら、馬は本来逃げる動物であり、犬は馬を捕える捕食動物だからです。
しかし、一緒に遊ぶときは、このことは「忘れられ」、突然同じレベルになります。
これは、動物たちがただ一緒に遊ぶことに興味があり、お互いを信頼していることをはっきりと示しているためでとても特別な光景です。
犬は、よく遊びの途中で仰向けになりお腹を見せてくれますが、これは動物にとってとても無防備であり、遊びの中でなければけ危険な姿勢です。
対;馬であれ、対;人であれ、馬や犬がお互いを盲目的に信頼していることを示していると言えますね。

馬と犬は実際にお互いを真似て、1秒未満で互いの顔の表情を真似る「素早い表情模倣」を行っているそうです。
これは、実際の遊びの中で動物が自分の気分を伝える際に役割を果たしています。

また、リラックスした状態で口を開けている様子は哺乳類によく見られる遊び心のある表情で、動物がその状況に満足していて遊びたいと思っていることを示していて異種間動物の遊びの共通言語と言えるかも知れませんね。

このように馬と犬は確かにお互いを理解し合えるため、どちらにとっても遊びが荒々しくなりすぎることなく一緒に遊ぶことができます。
馬と犬が同じ遊び言語を共有しているとしたら、他の動物とはどうなのか気になりますね!

進 由紀

進 由紀

投稿者の記事一覧

(すすむ ゆき)
乗馬インストラクター
全国乗馬倶楽部振興協会認定指導者

2002年より乗馬クラブでインストラクターとして働く

「馬は自分を映す鏡」の様な存在です。
自分の行動に対しての答えを、いつも分かりやすく返してくれます。
だからこそ、いつでも正直に、真剣に、謙虚に、馬と向き合う事が出来ます。
それは時に苦しいけれど、そんな時にもポッと何か閃きをくれたりする。
馬はとても賢くて、優しくて、そしてどんな馬もみな、真面目で頑張り屋です。

出会った馬には、幸せを感じながら人間と仕事をしてもらえるように。
また馬の素晴らしさを一人でも多くの方に知って頂けるように。

馬と共に成長し、人々に貢献する事を目標に、日々奮闘しています。

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