乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。
今回は馬のメモリアルグッズをご紹介します。
大切な動物と別れた時、その子の温もりを感じられるものを手元に残しておきたいと多くの人が思うと思います。
犬や猫のメモリアルグッズは主に遺骨や遺灰などを使って様々なものをオーダーできますよね。
馬の場合は、遺骨を手元に残すことがほとんどの場合できません。
そのため、馬はたてがみや尻尾の毛をとっておいたり、馬が履いていた蹄鉄を残したりします。
もちろん切ったそのままの状態でとっておくのでも良いのですが、少し加工して身につけやすい形、ホースヘアーアクセサリーにする事も出来ます。
馬の尻尾はバイオリンの弓に使われたり、とてもしなやかで強くそうそうな事では切れません。
その為、欧米ではホースヘアーを使用したアクセサリーは幸運を呼び寄せ、災いを振り払うお守りとして古くから親しまれています。
私は、乗馬クラブで馬が亡くなった時はたてがみを切り、簡単に編んで写真と一緒に飾ったりなどしていましたが、それは「遺髪」の感じでしかありませんでした。
自分の馬が亡くなった時に、遺髪ではなく、身につけられる形で残したいと思ってたどり着いたのがホースヘアーアクセサリーでした。
尻尾の毛を綺麗にシャンプーして、タッセルにしたり編み込んだりして様々なアクセサリーを作りました。
黙々と集中して作る時間は、愛馬を亡くした後の整理しがたい心を穏やかにしました。色々な事を思い出して、癒しと追悼の時間になりました。
それまで遺髪としてただ残していた時よりも、上手く表現できないのですが、前向きな形に生まれ変わりました。馬の尻尾はとても強い素材なので、気兼ねなく身につける事が出来ます。
また、馬の蹄鉄を残しておくこともおすすめです。
蹄鉄も幸運のお守りや魔除けとして知られていますよね。
蹄なくして馬なしと言われるほど、馬にとって大切な蹄を守ってくれた蹄鉄。
見ると歩く姿、蹄音が思い出されるようです。
愛する動物が亡くなった時、形として残すもの、心の中に残るもの、追悼の仕方はそれぞれだと思います。
皆さんはどんなカタチで残していますか?