吉川奈美紀

犬と猫の五感シリーズ 4『嗅覚』

犬と猫の五感シリーズ。
今回は「嗅覚」についてのお話です。

私たち人は、他の人と情報を交換手段として、電話やメールや手紙などを使います。
でも、動物たちは言葉を話したり文字を書いたりはできません。
多くの動物にとって、情報伝達の手段は「匂い」。
そして、その情報発信手段として、「フェロモン」を使います。
動物は、身体から発せられる匂いや尿やフンから個性独特の匂いで、互いの情報交換をし合っています。
動物にとって「嗅覚」は、とても優れた大切なコミュニケーション手段になります。

犬の嗅覚は?

《人の嗅覚の10001億倍》
上記の数字に大きな幅があるのは、犬にとって得意なにおいと得意でないにおいがあるためです。
例えば
 花のにおいに対して…人の1000倍程
 尿や汗に含まれる脂肪酸のにおいに対して…1万~1億倍
といわれています。
それでも、ここでポイントになるのは、少なくとも犬には人の1000倍の嗅覚があるということです。
香水の調香師など、においをかぎ分けることを職業としている人がいます。
それらの方々は、においを嗅ぐ能力が高いといわれていますが、その違いは「通常の人が感じていないにおいを感じることができる」からなのだそうです。
つまり、においを嗅ぐ能力が高いということは、においを強く感じているわけではないのです。

猫の嗅覚は?

《人の嗅覚の数万~数十万倍》
犬の嗅覚には及びませんが、人に比べたらとても高い能力があります。
特に肉食である猫は、タンパク質の腐敗を見分けるため、窒素含有量の差を敏感に嗅ぎ分けるといわれています。
実際に、嗅覚が鈍るウィルス性鼻気管炎などになると食べ物にいっさい口を付けないことがあります。
これは、体調不良による発熱だけではなく、嗅覚が利かないことを起因とすることも少なくありません。

 

犬と猫の五感シリーズ3『聴覚』

犬と猫の五感シリーズ5『触覚』

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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