いよいよ寒い季節になりましたね。
こんな季節はお鍋がいちばん、白菜やネギなどお野菜をたっぷり食べれて嬉しいですよね。
そんなお鍋の材料になる野菜たちの中には、犬や猫が食べると中毒を起こしてしまうものもあります。
特に気をつけなければならないのが「ネギ類」です。
今回は、『玉ねぎ中毒』についてお話させていただきます。
「玉ねぎ中毒」の原因
ご存知の方も多いかと思いますが、玉ねぎと同じように中毒を引き起こす野菜には
・長ネギ
・にんにく
・にら
があります。
これらの野菜に含まれる特定の成分が、犬や猫の血液中の赤血球を破壊して、貧血や血尿などを引き起こします。
加熱しても毒性は消えないとされているため、ハンバーグや炒め物、カレーなど上記の野菜を使って調理した食べ物を食べられないように注意しましょう。
「玉ねぎ中毒」の症状と対処方法
《予防策と対処方法》
・食べさせてはいけない食材や食べ物は、動物たちの届かない場所や棚の中などにしまっておきましょう!
・万が一、食べてしまった場合は「すぐに吐かせる!」そしてすぐに動物病院に連れていきましょう!
動物病院では、催吐処置を行います。
食べた玉ねぎなどを吐ければ中毒を起こさない場合もありますが、すでに特定成分の吸収が始まっていると中毒を起こすこともあります。
【催吐処置とは】
異物を吐かせる処置のことです。
薬物を使用して行い、胃が荒れることはもちろん、状況によっては副作用としててんかん発作が起こることもあるそうです。
《中毒の症状》
中毒を起こした場合、玉ねぎなどを食べてから1~2日後に症状が出るので注意が必要です。
・貧血をおこしふらふらする
・黄疸になる
・溶血しているためおしっこが赤茶色の血尿になる
治療方法は
玉ねぎ中毒を起こした場合、残念ながら積極的な解毒治療の方法がありません。
輸液剤を流し、有害物質を薄めて体内から抜けることを促進したり、抗酸化剤を投与して貧血の進行を抑えます。
重度の貧血を起こしている場合は、血液を薄めてしまう輸液を中止して、輸血を行うこともあります。
貧血が進行したり改善が見られない場合、死に至ることもあります。
【注意点:玉ねぎ中毒には個体差があります】
玉ねぎを少し食べたくらいで、問題なく過ごせる犬や猫がいる一方、同じ量で中毒を起こす犬や猫もいます。
それぞれの許容量は分かりません。
何より大切なのは、食べさせないことです!