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ペットのトラブル対処法 第5回 アウトドア編 〈 ヘビに咬まれたら 〉-2 落ち着いて対処するために

犬の様子が変な時、まして重篤な状態であれば、どんな飼い主さんでもパニックになるでしょう。
少しでも落ち着いて対処するために、毒性のあるヘビに咬まれた場合の症状と対処法について知っておきましょう。

 症状を知る

マムシなど、毒をもつヘビに咬まれた時によく見られる症状は、
咬まれた箇所の「出血」「浮腫(ふしゅ)」、そして血圧低下です。

*「浮腫」とは、「むくみ」の医療用語です。
皮下組織(皮膚の下部)に水がたまり腫れた状態で、指で圧迫する(押さえる)とその痕(あと)がなかなかもどらないような状態です。

犬の場合、全身に症状が出ることはまれと考えられていますが、幼齢や若い動物・高齢な動物、持病や他の疾患がある場合、
・咬まれた部分の著しい腫れや痛み
・意識レベルの低下
・組織壊死による著しく元気消失
など、重大な全身症状を起こす危険性があるため、早期に、獣医師の受診が必要です。

 応急処置でできること

毛に覆われている犬や猫などの動物は、ヘビに咬まれた穴を見つけることが難しいでしょう。
もし、咬まれた場所が腫れていて穴が確認できた場合、そして、咬まれた動物がおとなしくしていられれば、咬まれた穴から血を絞り出すように圧迫して、可能であれば水で洗浄します。
マムシの毒は、咬まれた場所の皮膚の下で出血が起こり、むくみを伴ってパンパンに腫れます。
腫れが重度の場合、その部分の組織が圧迫され、血行障害が起きて壊死する場合があります。
また、特に幼齢や若歳・高齢の動物では、ショック状態に陥ることも予想されます。
重ね重ねになりますが、応急処置をしたら、早急に獣医師の診察を受けてください。

 予防のためにできること

山や川など自然の中に遊びに行く時、まずは、そこに危険な毒をもつヘビが潜んでいるかもしれないと認識をしましょう。
そして、好奇心が旺盛な犬が、草むらなどに顔を入れている時に咬まれることが多くあります。
怪しそうな場所に興味を持った時、止められるように、愛犬の遊んでいる様子を見ていてあげましょう。

参考文献:イヌ・ネコ家庭動物の医学大百科

ペットのトラブル対処法 第5回 アウトドア編 〈 ヘビに咬まれたら 〉-1 日本にいるヘビの種類

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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