気温が下がり、冬の足音が聞こえて来ましたね。
我が家には、新しく家族を迎えました。
小桃(こもも)6歳です。
これからワンコ薬膳のアシスタントとして活躍してもらいますので、どうぞよろしくお願いします。
色んな理由があると思うのですが、実は、少し緊張しがち、そして恐がりな小桃。
「体は、心とつながっている」
みなさん、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
自分自身を見返したとき、ストレスを感じた時、胃腸や肌の調子が悪かったり、食べ過ぎで胃が持たれているとき、気持ちが重かったり、思い出すと、身体と心のつながりを感じる出来事があると思います。
心の状態は体に現れ、体の状態は、心にも現れる。
それは、全ての生き物に共通していること、犬も同じです。
今まで「体質」に焦点を当て、その体質を整える方法としてワンコ薬膳をご紹介してきましたが、今回は、「心を整えるために身体を整える」心の状態に焦点を当てた薬膳の使い方をご紹介します。
中医学から見る「心と体はつながり」
まずは、中医学の体質のおさらい
東洋医学では、「気・血・水」をうまく巡らせるために、「肝」「心」「脾」「肺」「腎」という「五臓」が働いていると考えられています。
健康には、五臓の働きを穏やかに整えて「気」を十分に養うことが大切です。
その五臓は、心の状態ともつながりがあり、様々な変化を起こします。
イライラ・神経質・怒りっぽい場合 → 「肝(肝臓)」が暴走
怖がり場合 → 「脾(胃腸)」や「腎」が弱くなる
肝臓や胃腸に変化が出なくても、「肝」が暴走すると「胆嚢」に、「脾」の弱い子は「膵臓」に疲れが現れることがあります。
今回のワンコ薬膳レシピは、
ピリピリ緊張している心に関わる「肝」
ドキドキ・ちょっと怖いな・心配だな、などに関わる「脾」
この2つ五臓を整えるためにおすすめしたい薬膳ごはんを紹介します。
「おいしいゴハンでニコニコに!」
** ワンコ薬膳レシピ紹介 **
緊張やどきどきを和らげる「心安らぐ薬膳ごはん」
< 材料 >
鯖…50g
ご飯…40g
かぼちゃ…10g
ピーマン…10g
人参…10g
大根…10g
青梗菜…10g
※グラム数は、我が家の愛犬小桃(体重8.2kg)を基準にしています。
(ワンコの手作りご飯1食の量は、そのワンコの頭の大きさを目安に年齢や体調によって調整をしてください)
〈 手順 1 〉 下ごしらえ
鯖は骨を取り除く。茹でたり焼いたりしてからだと骨を取りやすいです。
野菜は皮を剥き、「うちの子が食べやすいサイズ」に切る。
〈 手順 2 〉
お鍋にかぼちゃ、人参、大根を入れ、食材にしっかり被るくらいお水を入れ、火にかける。
〈 手順 3 〉
〈手順2〉に火が通ったら鯖を入れる。
〈 手順 4 〉
鯖に火が通ったらピーマン、青梗菜、ご飯を入れ、更に加熱する。
〈 手順 5 〉
〈手順4〉にしっかりと火が通ったらコンロから下ろし、冷ませば出来上がり。
お好みでミキサーにかけて、ポタージュみたいにしても食べさせやすいです。
薬膳豆知識
「鯖」は
脾と肺を補います。
血行を良くして体を温めてくれます。
「ご飯(白米)」は
最高のパワーチャージ食材です。
「元気をくれる」と言われ、イライラを取り除いてくれます。
ワンコは玄米の消化は得意ではないですので、白米をあげて下さい。
「かぼちゃ」は
体を温め、気力をくれます。浮腫みや下痢にも良いです。
胃腸自律神経の失調にも◎
「ピーマン」は
イライラや憂鬱な気持ちを鎮めてくれます。肝の働きを良くして心を落ち着けてくれます。
「人参」は
血を補い、肝の流れを良くしてくれます。
食べる目薬とも言われています。
「大根」は
ワンコ薬膳のレギュラー選手です。消化を促進し、気の巡りを良くしてくれます。
「青梗菜」は
血の滞りを解消してくれます。
肺を補い、免疫力を上げてくれます。
今回は、生命力の貯蔵庫である「腎」を補う食材を入れておりませんが、「やっぱり腎パワーも入れたい!」という場合は、山芋を10g程度プラスして下さい。
◎マッサージも有効です。
緊張しやすい・恐がり・パニックになりやすいワンコは、自分の体を見失ってる事が多いそうです。
体を触らせてくれるならば、マッサージもおススメです。
先ずは、背骨を上から下へ、四肢へと撫でてみて下さい。
大丈夫そうなら、頭から背骨、四肢へ撫でます。
更に落ち着いてきたら、皮膚を優しく動かす様にマッサージしてあげて下さい。
先代の小珠の写真です。この子の場合は、タオルで包むのも有効でした。
愛犬とそのご家族、それぞれに対応のしかたがあると思います。
心を整え、安らかに過ごすための一つの方法として参考にしてください。