健康・病気

ペットの医療・健康 第18回 肝疾患と食事管理

ペットの医療・健康
     

第18回 肝疾患と食事管理

    


愛犬のかかりつけ動物病院にて、昨年(2014年)行ったペットの血液検査の統計で約7割(69%)の犬や猫に何らかの異常数値がでています。
そして、その異常があった検査項目につながる症状の割合が、
 
     肝疾患 … 36%
     高脂血症 … 24%
     腎不全 … 11%
     タンパク … 9%
     貧血 … 4%
     その他 … 16%

 
と肝疾患がいちばん多くなっていました。
今回は、そのペットの現代病ともいえる肝疾患についてのお話です。

肝臓はどんな臓器?

肝臓は、体に必要なものを合成する製造工場、体に不要なものを分解するごみ処理場、また栄養をストックする貯蔵庫でもあります。
食べた食物から栄養を取り込んで貯蓄する一方で、有毒物質の分解・解毒をし、さらに、腸内の消化を助ける胆汁をつくったり、血液やタンパク質をつくる働きがあります。
そして、肝臓は病気が軽度のうちは無症状のため「沈黙の臓器」と呼ばれています。
逆に、症状が出たときには、病気がかなり進行している可能性があるので、定期検査などで初期段階で異常を見つけることが大切です。

「肝疾患」ってどんな病気?

肝疾患は、ウイルスや細菌を原因として発症する場合もありますが、食品添加物や薬の摂取によって長年ダメージを受け続けてきた肝臓の肝細胞が、固い線維になってしまう場合があります。
これを「肝硬変」といい、肝臓の機能の一部を失う重症な状態です。
更に悪化し、肝細胞の約80%が死亡した場合、「肝不全」となり、重篤な状況となります。

こんな症状がでたら要注意!

肝硬変が悪化するにつれて様々な症状が現れはじめます。
日頃からペットの行動をチェックして、次のような症状がみつかったら、早めに動物病院にご相談ください。
     ・食欲がなかったり、体重が落ちてきた
     ・元気がない(力がなかったり、普段好きなことにも興味を示さない)
     ・黄疸がある(皮膚や目の白い部分が黄色くなっている)
     ・水を多量に飲む
     ・色の濃い尿をしている
     ・おなかの周りがふくらんできた
     ・歯ぐきが青白い

肝臓は回復します

肝臓は、他の臓器とは異なり、大きな予備能力を持ち、再生する能力も優れています。
有害な要因が取り除かれれば、適切な栄養管理によって、回復することができます。
発症したときは、獣医師からの注意事項を守り、注意深く食事管理や投薬を行いましょう。

日常生活のなかでの予防

どんなに良い治療方法であっても、ペットと飼い主さんに負担がかかります。
できるだけ病気にならない予防をしていくことが、どんな治療よりまさることです。
ここでは、一般的な生活上の予防方法をご紹介いたします。
 
【その1 肝臓に過度な負担をかけない食事】
     肝疾患の中で多い「慢性肝疾患」の原因は、食生活にある場合がほとんどです。
     食品添加物の多いビーフジャーキーやオヤツの与えすぎに注意しましょう。
【その2 血液検査で早期発見】
     ウイルスや細菌が原因の場合の対処法は、年に1回狂犬病予防接種やフィラリア検査などの血液検査で肝臓に関連する数値も検査把握することで、初期段階で異常を発見することができるようにするとよいでしょう。
 
定期的な身体検査と血液検査で早期発見、飼い主さんのペットを大切にする思いで予防していきましょう。

2015年4月17日掲載

 

 

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GORON 吉川奈美紀

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