ほじょ犬の日って?
2002年の5月22日、「身体障害者補助犬法」が成立されたことを記念して5月22日が「ほじょ犬の日」とされました。
身体障碍者補助犬法が定められたことで、さまざまな施設や公共交通機関などに補助犬同伴での受け入れを義務づけている一方で、12年経った今でも受け入れを拒否されることもある現状。
少しでも多くの方に、身体障害者補助犬の働きや存在を知ってもれえることが、求められています。
そこで、今回は社会の中で働く犬「補助犬」のご紹介をしていきたいます。
「身体障害者補助犬法」を知ろう!
近年、補助犬を同伴して利用できることを示すステッカーが、多くの店舗・飲食店・宿泊施設・その他公共施設の入口などに貼られているのを多く見かけます。
身体障害者補助犬とは、盲導犬、聴導犬、介助犬の総称です。
補助犬はハンディーキャップをもつ人の生活の中で、様々なサポートをする役割を持つ犬ですが、「犬が苦手な人もいる」「食べ物を扱っているか」などの理由から、店や宿泊施設、交通機関などで補助犬の受入を拒否されることがありました。
そこで、平成14年10月、補助犬使用者が補助犬と共に、多くの施設や交通機関を円滑に利用できるようにし、ハンディーキャップをもつ人の自立と社会参加を促進することを目的とし「身体障害者補助犬法」が施行されました。
「身体障害者補助犬法」の主な内容
●補助犬育成施設は、それぞれの障がい者の状況にあった適切な訓練をしなければならない。
●公共施設や公共交通機関、また、スーパーやレストランなど、不特定多数の方が利用する民間施設等は、補助犬を伴った利用を拒んではならない。
●民間住宅管理者は、居住者が補助犬を使用することを拒まないよう努めなければならない。
●補助犬を同伴するときは、補助犬であるという表示をつけなければならない。また、補助犬の体を清潔に保つとともに、予防接種及び検診を受けさせることにより、周りに迷惑をかけないようにしなければならない。
●国及び地方公共団体は、補助犬が果たす役割の重要性について国民の理解を深めるよう努めなければならない。
この他、様々な内容が定められており、それぞれの立場で果たすべき役割を明確にすることで、お互いに理解し合い補助犬とその使用者の受け入れが円滑に進むことをこの法律は目指しています。
平成19年には法律の一部が改正され、都道府県・政令市・中核市に補助犬使用者や受入側施設からの苦情や相談の申し出があったとき、必要な助言や指導を行う他、場合によっては関係行政機関を紹介する役割を担う相談窓口が設けられました。
また、一定規模以上(従業員56名以上)の民間企業に勤務する身体障がい者が補助犬を使用することを拒んではならないという内容もこの改正により新たに加わりました。
ほじょ犬のホームページ(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/syakai/hojyoken/
昔から、犬は人を助ける様々な役割を担ってきました。
番犬、狩猟犬、牧羊犬、護衛犬、ソリ・荷引き犬、海難・山岳救助犬、警察犬、麻薬捜査犬、災害救助犬など、犬は嗅覚や体力などの特性を生かし、人の仕事に協力してきました。
そして、その歴史の中には、人に変わり危険な任務を行う軍用犬として利用されてきた犬がいることを忘れてはなりません。
今日では、ハンディキャップをもつ人の体の一部となって行動をサポートしたり、精神面で人に癒しを与えるセラピー的役割を担う犬たちも多く活躍しています。
盲導犬、聴導犬、介助犬、セラピー犬など、人を支えるために働く犬を街で見かけたら、やさしく見守ってあげてください。
人を支える補助犬を支える社会になることを心から願っています。