全国的に梅雨入りし、湿度が上がってジメジメと嫌な季節に入りましたね。
身体に熱がこもりやすかったり、お腹の弱いワンコは湿疹や下痢、癲癇や脳炎などの疾患があるワンコも体調不良になりやすい季節です。
これは「湿(しつ)」というお水が体に影響し、悪さをしている事が原因となります。
そこで今回は「梅雨に起こりやすい不調とケア」についてお話させて頂きます。
「体の中のジメジメ、追い出そう!」
梅雨はとっても浮腫みやすい!
中医学では梅雨の大気の湿り気を「湿(しつ)」と呼びます。
この「湿」が増えすぎると体に悪い影響を与える「湿邪(しつじゃ)」となります。
特に、体の中に水分が溜まりがちな浮腫みやすい体質だとこの湿邪の影響が強く現れやすくなります。
梅雨から夏にかけて増える湿邪は、特に胃などの消化器系に負担をかけ、食欲の低下・下痢・軟便・湿疹などを引き起こします。
湿邪の主な症状は
〇胸やお腹がスッキリしない
〇残尿感 残便感
〇下痢
〇浮腫み
〇頭痛
〇体の重だるさ
〇関節の痛み
〇尿の濁り
〇おりものが増える 臭う
〇食欲不振
〇目やに
〇痰や鼻水が多い
などがあげられます。
「僕もこの時期足が痛くなるんだよ」
※写真は愛犬の泰介です。
我が家に来て初めての梅雨を迎えましたが、湿度が上がると共に足を痛がり、関節炎があるのが分かりました。
熱くても冷たくても厄介なのが「湿」!
ジメジメした所にスポンジやお煎餅を置いておくと湿気を吸ってフニャフニャになったり重くなったり冷えたりしますよね。
実は、人間の体でも同じ事が起きていて、湿邪に悪さをされている体はスポンジやお煎餅と同じように湿気を吸い、重く冷たくなります。
「湿」は、エネルギーや血の流れを滞らせて痛みを生じさせたり、浮腫んだり、更なる冷えを生じさせたり、逆に熱を体内に籠もらせて湿疹や痒みになってしまう事があります。
「湿」は、下に沈む性質があるのでお腹から下に浮腫みが出やすいのですが「流れを滞らせる、邪魔する」という性質から他の部分に不調が現れる事も多々あります。
「この時期、うちの子は関節炎が辛そうなの」
「癲癇の発作が出やすいの」
というご相談を受ける事も多いです。
浮腫んでいると台風や低気圧などの影響を受けやすくなりますので、気になる飼い主さんはワンコの(飼い主さんも)余分な水分をしっかり出させてあげて、少しでも体を楽にしてあげて下さいね。
病気や投薬などでどうしても浮腫みやすい、お水が出づらいというワンコも、少しづつですが流れを整えて湿を出してあげる事で症状を穏やかにしてあげる事も出来ます。
「ちょっとだけでも体を調整してみよう」7割くらいのお気持ちでケアしてみて下さい。
「ちょっとずつ、ご褒美みたいな感覚でケアしてみてね!」