しつけ・ケア

犬のリハビリテーション 第1回 保護犬「ひなた」とのリハビリ

動物医療の進歩や健康管理法の充実、日々丁寧にケアをする機会が多くなったことでペットの高齢化が進み、リハビリを必要とする犬や寝たきりになった犬を見かけることが多くなってきました。
また、そうした犬たちとは反対に、適切にケアをされることなく長い間過ごしたことで、人の肩こりや腰痛のように、機能障害をもった保護された犬たち(保護犬)がいます。
状況は様々ですが、多くの保護犬は、

 * 適度な運動をしてこなかった
 * 狭い場所に入れられたまま
 * 過度に出産を繰り返してきた繁殖犬

などの理由から筋肉バランスの悪く関節可動範囲が制限され、犬として当たり前にできるはずの動きができない運動障害状態にあることが多くあります。
こうした犬たちにもリハビリを意識した日常のケアがあると、犬とその家族のQOL向上につながっていきます。
犬は「自分の足で立って歩きたい」という気持ちが強い動物です。
体へのリハビリは、心のケアやリハビリにつながり、犬たちが心身ともにより健康に楽しく暮らしていける時間を長くしていくこともできます。

「犬のリハビリテーション」では、3年前私たちの家族になった保護犬「ひなた」のリハビリ、体とメンタルの変化を交えながら、そのリハビリ方法をご紹介していきます。

保護犬「ひなた」の紹介

まずは、私たちと出会った当初のひなたと、そして知り得る限りでそれまでの飼育環境について。
2015年、廃業することになった繁殖場から保護された当初、推定5才でした。
ボーダーコリーの女の子です。

全てではありませんが崩壊する繁殖場の多くでは、利益を上げながらより多くの仔犬を産ませるための管理の結果、太っているメスに対して、オスは痩せている状態で保護されるようです。
体高・骨格等から適正体重15~16kgとされるひなたの体重は、保護時20kgでした。
人に例えると、適正体重60kg→80kgとなることをイメージすれば、外部・内部環境的に健康的に大きな負担があることがわかります。

そして、肉球はパピーのようにピンクで柔らかい。
一切室外に出ない状態で5年間を過ごしていたようです。
保護時、お乳が大きく垂れ下がり、出産直後であった様子でした。

ボーダーコリーは、とっても活発で機敏、かなりの運動量を必要とします。
そんな犬種としてのDNAを持ちながら、保護された当初のひなたは、

* 外に出ると歩けない
* 出産の繰り返しと長い間狭い場所で過ごしてきたためか
  「首の筋肉が固く」「背中の筋肉が過発達」
  そのため、立った状態で頭を上げ続けることができない
* 「歩く」「走る」の基本的な動きをしてこなかったため
  「下半身の筋肉が少ない」
  関節を大きく動かす経験がないため
  「骨格を支える筋肉が発達していない」

 動かないことで、動けなくなり
 体が動けないことで、気持ちも動きずらくなり
 さらに、体を動かさなくなる
 犬本来の自信を喜びと自信をなくしていく悪循環になっていました。

専門家によるリハビリだけではなく、日々飼い主が行えるリハビリが、犬たちにより大きな変化をもたらしていきます。
飼い主によるリハビリは、犬たちとのコミュニケーションの一部ともなり、心身の健康増進だけではなく、犬たちの生きる力と喜びなっていくのです。

次回からは、ひなたと行っているリハビリ
 「マッサージ」
 「ハイドロセラピー」
 「バランスボール」
 「ドッグダンス」
を具体的に紹介していきます。

 

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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