乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。
今回は、馬以上に私たちに身近な存在である犬と馬のお話です。
乗馬施設に行くと、必ずといっていい程犬もいますよね。
馬と犬の相性ってどうなんでしょうか?
日本では、馬よりも圧倒的に犬の方が親しみがあるかと思います。
飼ったり、触れ合う機会がたくさんあり、犬について詳しい方も多いです。
それに対し、馬は犬とは全く違います。犬と同じように接すると上手く行かない事がたくさん出てきてしまいます。
〈馬と犬の相違点〉被食者の馬・捕食者の犬
馬は、捕食者による脅威を識別し、迅速に対応することで何世紀にもわたって生き残ってきました。
未知のものに対する彼らの自然な反応は、それを脅威だと思い込み、そこから逃げることです。
野性の馬は、様々な捕食者からの攻撃に直面してきました。
飼われている馬は、そのような危険の脅威は低くても、起こりうる危険に対して常に警戒を続ける自然な本能は持ち続けています。
だからこそ、馬は怖がりで、時には行き過ぎに見えることもありますが、その反応こそが馬という種を生かし続けてきたものなのです。
対して犬は捕食者です。
犬も馬と同じ様に人間と暮らし時には仕事をするために飼い慣らされてきました。
犬には200程の種類がありますが、犬種によっては、捕食者としての追跡本能が強く獲物の動物を追いかけるなどの自然な行動があります。
ですが、適切な訓練と社会化があれば、馬や猫など幅広い動物と交流することができる様になります。
馬は、異種と交流する能力が、他の動物よりも高いと言われています。
だから様々な時代で、様々な形で人間のパートナーとして長くあり続ける事ができるんですね。
〈馬と犬の類似点〉社会性・訓練性の高さ
馬と犬では本能的に相反する立場にありますが、馬も犬も同じ様に知性が高く、社会性があり、訓練可能な動物です。
そのため、少し注意して引き合わせることで他の種に寛容になり更には好きになる事を学ぶことができます。
馬と犬が接するとき気を付けること
まずは、犬にリードをつけた状態で馬に会わせてみて下さい。
私が見た限り、犬が吠えたり威嚇したりしない限り、馬は犬を怖がりません。
犬も自分より何倍も大きな馬ですが、怖がることはないように思います。
ただ、馬が驚いたり、はしゃいだりして走ったりなどすると、犬はほぼほぼ吠えながら追いかけるので注意しましょう。
犬としては遊びたいつもりでも馬にとって恐怖である場合もあります。
種としての本能が違うということを念頭に置いて、馬と犬がお互いに心地よい関係であるかは人の介入によって見極めていく必要があります。
馬と犬が仲良くしている光景は馬好き犬好きが抱く夢のビジョンですよね♪