ペット見守りカメラは、留守中の様子を確認できる飼い主さんにとって便利なツール。
後編は、そんなカメラを我が家ではちょっと意外な使い方で利用し、難題を解決できたお話をしたいと思います。
困った食糞問題
我が家の4頭目の保護犬は、栃木県で保護活動をされている方の所からやってきました。
2020年7月のことです。
タイミングよく、愛護センターから引き出して数日で我が家へ。
おとなしくて遠慮がちな行動。
保護された方のお話では、繁殖犬として飼われていて捨てられたのではないかということでした。
確かに出産経験のあるおっぱいで、同犬種の先住犬に比べると足が小さくきれいで、あまり歩いていないのかなという印象を受けました。
先住犬たちとも問題はなさそうで、散歩も上手。大人しく騒ぐこともない。
トイレは、室内に設置したトイレシートだとあまりうまく行かず、外の方がよさそうというのが分かりました。
ただ、ウンチの回数が少ない。
散歩中、小は必ずするのですが、ウンチはほとんどしないのです。
最初の1・2日は、生活環境が変わって乱れているのかな、便秘気味なのかなと思っていたのですが、それにしても回数が少なすぎる。
朝晩2回の散歩でウンチが出ないとなるとそれ以外の時にしていることになります。
家中ウンチを探しますが見当たらない。しかし、それらしい痕跡があることに気づきました。でもウンチそのものはありません。
これはもしや・・・食べているのではないかと考えました。
そしてほどなく口が臭くて歯にウンチらしきものがついていることを発見。食糞を確信しました。
排便はいいことだと思ってもらう
ある仮説を立てました。
繁殖犬としてケージの中でほとんどの時間を過ごしていたのだとすると、当然排泄もその中ということになります。
もしかしたら、ウンチをすると怒られていたのではないか?証拠隠滅のために食べていたのではないか?というものです。
そこで、まずはウンチをするのはいいことなんだよと思ってもらうために、散歩中はもちろん、家のどこであっても、ウンチをしたらものすごく褒めようというルールを作りました。
見守りカメラ登場
とはいうものの、見ているところではなかなかしてくれません。
そこで1頭になる状況を作ることにしました。
ウンチをしているのではないか?というタイミングを散歩から帰宅した時と食後と当たりをつけ、その時間は他の犬たちと共にリビングから出てドアを閉め、1頭にします。
そして、その様子をドアのこちら側から見守りカメラを使ってチェックすることにしたのです。
すると、1頭になってしばらくするとリビングをウロウロし始めました。
夫婦で息をひそめてスマホの画面を見つめていると・・・しました!
ウンチをし終わったタイミングを見計らってそっとドアを開け食べる前にウンチを回収。そして夫婦で猛烈に(笑)褒めました。
これを何回か繰り返しているうちに、散歩の時に排便する回数が増えてきました。
ルール通り外でも家でも出たら必ず猛烈に褒めるを繰り返していくうちに、散歩の時にすることが習慣となりました。
犬は、きれい好きだと言います。
そもそも寛ぐための部屋の中で排泄などしたくないのですから、一度外ですることを覚えるともう部屋の中でする必要はありません。
もしかすると、食事が足りなくて空腹をごまかすための食糞だったのかもしれませんが、朝晩ちゃんとご飯がもらえると分かれば、ウンチを食べる必要もありません。
こうしてペット見守りカメラを使って難題と思われた食糞問題を解決することができました。
珍しい事例かと思いますが、こんな風に留守中の見守り以外にも、ペット用カメラの意外な活用方法があるかもしれませんよ。